誰かをコントロールするのは簡単。しかしそれを使いこなせてない私達。

 

 

「人に魔法をかけて、誰かの行動をコントロールしてみたい。ぐへへ
そう思ったことはありませんか?

そんなあなたに朗報です。
実は私達って、常に誰かの行動や態度をコントロールすることができています。

 

そんなはずはないって?
ふふん、気付かないのも当然と言えば当然。

 

 

私達はしばしばこの力を使い、自分の首をしめるようなことをしています。誰かに嫌なことをされるように自分から仕向けて、わざわざ不快な気分にさせられているんです。
この不快な気分のせいで、私達はコントロールしていることに気付いていないのです。

 

全ての人々は、今日もどこかで相手の行動と態度をコントロールしています。
しかしこれを全く有効活用できていません。
悪用してしまっていることがほとんどです。

 

例えば、あなたがある特定の人から理不尽に攻撃されているとしましょう。
その原因というのがまさしく、攻撃されるようにあなた自身が相手をコントロールしたに過ぎないのです。
「攻撃して欲しい」と頼んだのに、いざ攻撃されて傷つくとは一体何事でしょうか?

 

どのように無意識に相手をコントロールしているのか?

 

 

全ての人々は、自分に用意された舞台で特定の役割を演じています。
そしてその役割こそが、私達が相手に「こういう行動をとって欲しい」と期待したことを指しています。

 

分かりやすく言うと、
「この人は好きじゃない」と事前に思い込みながらその人と接すると、あなたは無意識に敵対的な行動と態度をとるでしょう。
が、これが敵対的な行動と態度を取る舞台を相手に作ってあげているのです。

つまり、私達が用意した役割を相手はただ演じているだけ
にも関わらず私達は、「やっぱりこの人は好きじゃない。ますます嫌いになった」などと確信を強め、相手を非難します。

相手にそうさせたのは自分自身の行動と態度が原因なのに、それに全く気付かないのです。

 

誰かに怒っているときも同じです。
人間は怒鳴られると怒鳴り返したくなる生き物ですが、もちろん声の調子によって相手の声の調子もコントロールすることも可能です。

腹が立った時、大きな声を出せば出すほどますます腹が立ってくるものです。
なので、もしも相手の怒りの感情をコントロールしたいのならば、自身の声の調子を下げるように意識すると良いでしょう。
すると、相手もやっと声の調子を下げることができるのです。

声の調子が下がってくれさえすれば、これ以上感情的にならずに済み、冷静になれるきっかけを生み出すことができます。

 

ココが重要!

それはまるで、鏡の前に立っているかのようです。
自分が笑えば相手も笑うし、自分が不機嫌のときは何故か相手も不機嫌に思えてくる。
こんな単純な法則なのにも関わらず、どんなに重要であるかを認識できている人は、何故かほとんど居ません。

 

 

それでは、これらのことをしっかり理解した上で、相手をもっとより良い方向へ導かせるにはどうすればいいのかを考えてみましょう。

 

よくやってしまいがちなのが、相手を向上させる為に叱ったり、脅したりすることでしょう。
しかしこういうやり方はうまくいきません。事態を悪化させる恐れもあります。

一度思い出してみましょう。
人間というのは、自分に与えられた役割を果たそうとする生き物です。

なのに相手を非難してしまうと、非難された相手は「この人は僕に失望している」ことを察知し始めます。
その結果、あなたの低い評価に沿った行動を取るようになっていくのです。

 

ここを押さえよう!

つまり、
もしも相手に行動を改めて欲しかったらそのことをしっかりと伝えて、それが行われることを期待するしかないのです。
もちろんやるやらないは相手の自由なので、中々期待に応えてくれることは少ないかもしれません。
しかし、ただ叱ったり脅したりするよりははるかにマシです。

どんな人であれ、
誰かが私に見せている側面は、私や他の人たちが相手の中から引き出したものなんですね。

仮に職場の同僚が、「部長は頑固で人の話を聞かない」と言っていたからといって、自分もそういう先入観を持って判断するのは賢明であるとは言えません。

ただ単にその友人が、部長が持っている頑固な面を引き出しただけなのかもしれないのだから。
相手の悪い側面ばかり引き出してしまうのは、引き出し方を間違っているだけなのかもしれない。

 

ポイント

「どんな舞台を用意すれば、あの人は私の手を握って踊ってくれるのだろう?」

こう意識しながら誰かと接するように心がけてみてはいかがでしょうか。

 

 

『はじまりの音』が変われば、相手の対応も変わる

 

あなたが自覚してようがしていまいが、

人々は誰かと関わる度に舞台を設定している、ということは何となくお分かり頂けたでしょうか?

例えば、悩みを打ち明けたいからシリアスな舞台を設定したい。
そんな場合は、「ちょっと相談したいことがあるんだけど・・・聞いてくれないかな?」と言うのがベストでしょうね。

 

最初の言葉、動作、態度こそが相手に舞台を演じてもらう上で重要な「はじまりの音」となることを覚えておきましょう!

 

仕事ができない部下に対して上司が放った第一声が、
「うーん。どうして君はこうも上手くできないのだろう・・・」では、奏でられている『はじまりの音』は悲しすぎます。
そんな音では、部下がそれ以上ネガティブな言葉しか出なくなるのも当然と言えば当然。

人間関係がうまく良くならないのは、
この「はじまりの音」そのものが間違っていることが実は多かったりするのです。

 

参考

仲が悪いカップルがよく言うのは、
「彼女(彼氏)が謝ってきたら、歩み寄ってあげてもいい」というもの。
こんな雰囲気で二人をいくら和解させようとしても時間の無駄でしょう。

お互いが奏でているはじまりの音は、『敵意』

そんな舞台で顔を合わせるものなら、口論になっても仕方ないですよね。

どちらか片方が「和解」という音を出せれば、ほとんどの困難はきっと乗り越えられるはずなんです。

ですので、相手に関わる前に
「自分は相手に何を求め、どういう反応をしてくれるのを期待しているのか?」
「どういう雰囲気で話し合いたいのか?」
などと常に自分に投げかけるように心掛けることが大切です。

 

自分がつまらない人間かのように扱われるのであれば、楽しく接する術をもっと身につけなければならないでしょう。
そして自分が優しい人間のように振舞えば、周りはあなたのことを優しい人物として扱い始めるでしょう。

よく耳にするのが、「高圧的な態度を取るのは、自分に自信がある証拠なのだ」というもの。
ですが、これは逆です。

本当に自分に自信があるのなら、「自分はこんなに素晴らしいのだよ」と相手に納得させようなどとは思わないはずです。
そういう行為に及んでしまうのは、その必要性を自分で感じているからです。
本当は心の中では「自分は小人物」だと思っているのです。

本当に自信がある人は、少しも気取らずにいつも自然に振舞っているものです。

とはいえ、
自分を大物ぶってよく見せようとしている人は、正直自分でもそのことに気付いています。
そして周りはその人のことを、「口先だけの見せかけの人物」であることも見抜いています。

そして更にそういう人ほど、自分のことを良く思わない人が居れば裁こうとします。
そんなことをすれば、自分の評価はますます下がっていく一方だというのに・・・。

 

ある特定の人達には優しく振る舞い、違うある人には理不尽に厳しくしている人が居たとしましょう。
残念ながらそんなことでは、周りから「優しい人」だとは評価されません。
そんな人は結局、「他人をけなす人だ」と評価されて終わりです。

ポジティブな発言というのは、良いところを見せる場面も多く、私達はよく考えて発言します。
しかしネガティブな発言をするときというのは、素が多いのでその人の本性がよく現れます。
悪口を言えば言うほど本性があらわになるので、その人の印象はどんどん悪化するでしょう。

不平不満ばかり言う人の人望の無さは、おそらく誰もが知っている通りでしょうが。

 

 

 

魅力的な存在になりたいのであれば?

 

 

自分を好きになってもらうように強要することはご法度・・・

ですが多くの人は、引き付けられるような人にはなれるはずです。

 

もしもあなたが「周囲を引き付けられるような存在になりたい」のであれば、以下を参考にしてみてください。

 

受けいれる

他人を変える力をもつことは誰もできません。
しかし、変わるきっかけを相手に与えることならできます。
それは相手を、ありのままに受けいれるしかありません。

自分が好きなものを好きになるように主張したりせず、とにかく一緒にいるときは相手がくつろげるように気を配ったり、自分らしく居られる権利を相手に与えてあげることを心がけると良いでしょう。

例えば、
精神科医のもとには様々な問題を抱えた方々が訪れると言います。
しかしその中のほとんどの人が、だいたい週に2、3回診察を受けただけで治ってしまうそうです。
その診察の内容は、ただお医者さんがじっくり話を聞いてあげるというもの。
それだけで多くの悩みは解消されてしまうのです。

多くの人が悩みに振り回されてしまうのは、自分を素直に受けいれてくれる人が周りに居ないからなのかもしれません。

そんな人が周りに居れば多くの悩みは解消されるだろうし、
私も積極的に人の心理を学ぼうとは思わなくなるだろう・・・。
悲しい。

とにかく、私達が他者に求めているのは、自分を無条件で受けいれてくれるような寛大な心です。
しかし、誰からも受けいれられる人は存在しないし、その理想を追いかけるのは現実的ではありません。

それでも全ての人々は誰かに受けいれてほしいと願う。
そして、「自分を受けいれてもらえない」と感じることほど辛いものはありません。

普段からしつこく粗探しをしている人は、相手の欠点に目がいってばかり。
すると相手は、自分自身のことが嫌いになっていくのです。
その結果自尊心は低下していき、きっと相手もこちらの欠点を探し始めようとするでしょう。

 

特別扱いをしてみる

全ての人々は
「自分の価値を認めて欲しい」、そして「特別扱いして欲しい」と思っています。

例えば、
好きな異性から「私にはあなたしかいないの❤」と言われると誰だって興奮してしまいますよね。
しかし、異性がその言葉を色々な人に言っているのを見たら、「軽く見られている」と、怒りを覚えますよね。

また、「皆さんの意見が聞きたいです。」と言われるより、指名をされて「○○さんの意見を是非聞かせてください」と、特別に扱われた方が気持ちが良いはずです。

私達は、「皆さん」、「お客様」、「全員」
などと、ひとくくりにされるのはあまり好きではないのです。

周りに色々な人がいる中でも、1:1で話しかけられて重要な存在であるかのように扱われるのが本当に大好きです。

特に子供は、他の子供達と同じように扱われるのを非常に嫌います。
「僕にはこういう力があるんだ!だからちゃんと見てよ!」と。

ですので、こういう気持ちが強い子供に対して他の子供との比較を行うと、子供の自尊心をただ傷つけるだけになってしまいます。

 

相手の反応をコントロールしている?のまとめ

  • 「周りの人の機嫌が悪いな・・・」と感じた際は、いつの間にか自分の機嫌も悪くなっていることに気付くことが多い。
  • いつも不平不満を漏らす人のことをよく観察してみてください。 それがその人の本性です
  • 「相手は個性を持った一人一人の人間である」それはあなたも同じ。

 




人の習性を知って、人間関係に光を

人間関係の関わり方は、大きく分けて3つあると言われています。

 

①相手を脅して恐怖を与える関わり方

例を挙げれば、犯罪者や一部の権力者のように、求めているものを相手から奪い取る方法。

 

②自分が求めているものを与えてもらう為、相手に媚びる関わり方

これはその名の通り、「どうかお願いします。お恵み下さい!」です

 

③ギブアンドテイクな関わり方

相手が求めているものを与えると、相手も自分が求めているものを与えてくれる。

 

どう見ても、一番まともなのはですね。

ですので今回は、このギブアンドテイク法について詳しく学んでいきます。

 

まず私達人間が欲しているほとんどのものは、基本的には他者がもっているものです。
ということは、あなた自身も他者が求めているものをふんだんに所持していることになります。

 

一般的に幸福な人はより多くの幸福を周囲に与えようとするので、幸福な人自身はどんどん願望が満たされていきます。
その為、他者の願望に対しては、はるかに寛大で思いやりがあるのです。

逆に欲求不満に暮らしている人は絶えずイライラしているので、周囲に多大な迷惑をかける恐れがあります。

 

 

 

一体何が問題を起こしているのか?

 

 

 

そもそも私達を悩ませる問題の原因は、私達が他者の求めているものを侮って対応していることにあります。

 

私達が普段、「苦手だ」と思っているあの人の行動は、むしろ理に適っているもの。

「あの人は何考えているか分からない。苦手だわ~」と言っている人に限って、人の習性を軽くみています。
人の習性を知っていけばいくほど、嫌いなあの人のことが特別厄介だとは思わなくなるはず

 

要は簡単に言えば、下手なゴルファーに限って、ミスを環境や道具のせいにすると同じこと。

人間関係もそれと同じで、他者が何を求めているか見極めて、相手の願望を満たしてあげれば良い人間関係が築けるということです。

確かに周囲は意地っ張りで頑固な人だらけ。
だけどそう見えてしまうのは、もしかしたらあなたが人間の習性を理解できていないだけなのかもしれません。

 

 

重要ポイント

人の習性は、”知っておくだけ”でいいのです。これだけで結構違ってきます。

知らないものに対処するのって、無理ですし自信ももてません。

だからほとんどの人は、人間関係で悩むのです。

 

 

例えば、

臆病な人は他人とうまくやっていこうとする。
それは、相手の言いなりになること

横暴な人は他人とうまくやっていこうとする。
それは、いつも相手を脅して言いなりにさせること

 

どちらも実は、他人とうまくやっていく方法を実行できています。
私達はもう正直他人とうまくやっていく方法は学ぶ必要などありません。
私達はどんな性格であっても、理に適った他人との付き合い方は既にできている!

 

誰しもが、「こういう人に困ったら、こうすればいい」というアドバイスを受けています。しかし、それがうまくいったことなんてあまりないはずです。

あなたがこれまで出会ってきた人は皆違います。
ゆえに、1人1人に合った小手先のテクニックを知って実践しても仕方ない。

結局それは、「その人」だけに合ったやり方に過ぎません。

だから人の習性を学んでいくのです。

 

 

人間関係の基本

 

 

では、人間関係で必要な「基本」とは何なのかと言えば、それは相手の自尊心を傷つける行為は絶対にしないことです。

私達人間は、特に自尊心に関してはとてもデリケートです。

 

人間関係での注意点

人は「自尊心を大切にしてもらえた」と感じると、感情に流されることなく冷静に振舞ってくれるもの。
しかし、「自尊心を傷つけられた」と感じると、すぐ感情的になります。

更に全ての人々は、「自分自身を大切にして欲しい」と思っています。
もしそれを傷つけてくるのならば、その人をすぐに「敵」とみなすのです。

 

 

例えばこんな事件があったそうです。

 

事件①

気を振り絞って好きな異性に話しかけたのに、冷たくあしらわれたことに激怒し、その異性を殺害してしまった。

 

事件②

1人の少年がコンビニ強盗を働いた。
その動機は、「何もできない弱虫だ」と友達にからかわれたので、自分の実力を見せ付けたかったから。

 

 

 

2つの事件から私達が学べること、それは・・・
「自尊心を傷つけられた人間は、それを守る為に過激な行為に及んでしまう」
ということです。

相手の人間としての尊厳を踏みにじってばかりいると、いずれ嫌な目に合わされます。

 

 

人間関係の原理を学ぼう

 

 

今回一番重要なこと、即ち人間関係の原理を4つ紹介します。

これらは、全ての人々に共通する人間関係の「基本」になります。

必ず覚えておきましょう!!

 

人と関わっていく上での『基本』

  • 全ての人々は少しばかり違いはあれど、自己中心的である。
  • 全ての人々が一番関心をもっているのは、自分自身。
  • 人生において、重要なのは自分自身。
  • 全ての人々は「他者から認められたい」と思っている。

 

 

好きなあの人も嫌いなあの人も、みんな「自尊心を満たして欲しい」と強く願っています。
その願望が満たされて初めて、人々は自分自身のことを一度忘れます。
忘れることにより、他者に目を向けるようになるのです。

 

ポイント

人々はみんな「自尊心を満たして欲しい」と思っています。
つまり、いつも誰かを批判しているあの人は自尊心が低すぎることが分かります。

自分自身の事が嫌いな人は、他者に対して友好的にしようとはしません。

なので特定の人との人間関係を良くしたいのであれば、
まずは相手に自分自身のことを好きになってもらわないと意味がありません。

 

 

 

例え相手が成功をおさめているからといって、
「少しくらい嫌味や皮肉を言っても大丈夫だろう」
「友達は何も言わない人だから、少しくらい待たせてもいいだろう」
などと考えてはいけないということですね。

 

もう一度言いますが、誰だって「自分の重要性を認めて欲しい」、「自分の価値を認めて欲しい」と思っています。

 

例1

あなたが友人との待ち合わせで5分遅刻してしまったとします。

あなたにとっては「たったの5分」
しかし、相手にとっては「されど5分」です。

問題なのは、5分という時間ではありません。
あなたが友人に伝えているのは、「この面会にあまり価値は無いと思っている」というメッセージです。

 

例2

夫婦の離婚の原因を挙げれば、
「夫は綺麗な女性を目で追っている」
「夫は友達の前では妻の私をからかっている」
「妻は夫である私のご飯をテーブルに置かない」
「妻は夫である私より、犬の方を大切にする」

などがあります。どれもほんの些細な出来事です。

 

 

2つの事例全てに共通しているのは、
「私はあなたを重要な存在だとは思っていませんので」というメッセージを送っていることです。

些細な出来事がきっかけで、夫婦の関係にしろ職場の関係にしろ・・・。
破綻してしまう原因は本当単純なんですね。

 

私達が肝に銘じておくべきなのは、相手を軽んじるような言動が積もり積もると、とんでもない悲劇を招くということです。
即ち「小さな火花がきっかけで大爆発が起きる」ですね。

 

 

相手の重要性を認め、相手に自分のことを好きになってもらうには?

この場合、3つのルールを守る必要があります。

 

誠実な気持ちを持つ

関係がうまくいっていない相手が居るということは、あなたはその人の事を心の中で「つまらない存在だ」とみなしているということです。
もしも誠実にできないのなら、その人の事は諦めましょう。

 

②まずは相手に注目してみる。

実際私達は、身の回りで起きていることを自分にとって重要な部分しか見れておりません。
その理由は、自分にとって必要なものだけを選んで注目しているからです。
関係の無い話は興味がないから聞き流すし、あの人の言うことはつまらないから聞き流す。

なので、
もしもあなたが相手に自分の行動を改めて欲しいと思うのなら、その人に注目してあげるだけでも効果的です。

子供にいたずらを止めて欲しいと思うのなら、子供にしっかり注目してあげるといい。
例えば食事の際に野菜を残すのは、もっと注目して欲しいから。
勉強をしないのは、子供の努力に気付いてあげれていないから。

夫婦だって同じです。
例えば、新しい髪形にしてもパートナーがそれに気付いてくれないのなら、誰だって傷つきます。
すると、「髪に気づいてくれないのは、普段から自分に注目していないからだ」と考えるようになっていくのです。

これこそが、「自分を重要な存在だと思ってくれていない」という証でしょう。

一人一人の重要感を満たすには、少しずつ注目してあげるだけでも十分なのです。

 

③決して威張らない

人々は、「自分の重要性を満たして欲しい」、「誰かに重要な存在だと認めて欲しい」と思っている。
それはあなたも同じです。

なので、人はどうしても誰かと関わるとき、自分の重要性をどうにかして相手に印象づけようと必死になることがあります。

あの人が自分のことを意識していようがいまいがどうでもいい。
とにかく、私達は良い印象を与えたいのです。

それがいきすぎてしまうと、自分を良く見せる為の言動をしてしまうようになる。
これが良く、相手を軽んじてしまっていることが多い

例えばよくあるのが、
自分の方が上だと分からせるために、相手の間違いを指摘すること。
多くの場合、
人の間違いを指摘するときというのは、問題を解決したいからではありません。
相手を批判して、「自分の方が重要だ」ということを分からせたいのです。

もちろん相手の間違いが自分の生死に関わるのならば、それはきちんと指摘しなければなりません。
しかし、例えば相手が「ラピュタは本当にあるんや!」と主張しても、あなたが天空を知り尽くしているような人でない限り、それが本当でもウソでもどうでもいいでしょう。

誰かの間違いを指摘しても自分には何の得もありません。
相手はただ、自分の主張を信じたいだけだし、ただ自身の自尊心を満たしたいだけ。
故に、あなたがどうこう言っても仕方ない。

 

 

人間関係の関わり方のまとめ

  • とにかく自分と相手の自尊心を大切にしていきましょう
  • 相手の間違いを指摘すると、自尊心が低下してしまうので、全否定はせずに部分否定をしてあげましょう。
  • 相手を軽んじて偉そうにしている人は、とにかく自身の重要性を知って欲しいからです

 




人気商品はいいものなのか? 希少性の原理を知る

 

 

珍しい物は本当に価値があるの?

 

ちょっとイメージしてみてください。

 

 

カフェで友達と楽しくお喋りをして盛り上がっていると、あなたの携帯が鳴り、別の友達から電話がきたとします。

もしもそんなとき、

目の前の友達に一言断りを入れて、その電話に出るでしょうか?

それとも目の前の友達を優先するでしょうか?

 

多くの方はこのような場合、やはり電話に出てしまうかと思います。

その理由をよくよく考えてみると、
「この電話に出なかったことにより、何か失うものがあるかもしれない」と無意識に考えてしまうからです。

例えば、
「もしも電話を取らなかったら、その人からはもう2度とかかってこないかもしれない」
「かかってきた電話がもたらす情報を永久に失ってしまうかもしれない」

電話の着信音を聞き流せば聞き流すほど当然そのリスクは強まっていくので、どうしても電話に出ることを優先したくなってしまうようです。

 

要するに人というのは、

「あるものが失われてしまうのでは?」と考えてしまうと、それに強く刺激を受けてしまうと言えます。

 

今回の重要ポイント

ある品物の数が少ない、もしくは少なりつつある物は、それだけその品に価値があると思い込んでしまう
あるチャンスが時間と共にどんどん手に入りにくい状況になっていくと、その機会がより貴重なものに思えてきたり。

これを希少性の原理と呼びます。

実は多くの人々が、何らかの形で希少性の原理に支配されているのです。

 

 

 

 

一見すれば何の価値も無さそうな物でも、「この世に2つとないもの」と言われると、それこそが価値だと思い込んでしまうということは、

これが誤った判断をさせることもあるということです。

 

 

数量と時間を利用した希少性

「数量限定」と「時間制限」

 

まずは、「数量限定」という希少性とは何かご紹介します。

 

数量限定

家電屋さんで、とある特売の品に興味を示し店員さんを呼んだものの、「実はこの商品は先ほど売れ切れてしまいまして・・・。確かそれが、最後の1つだったかと」
とか言われると、多くの方は間違いなく失望してしまいますよね。

「もう手に入らない商品です」と言われると、多くの消費者はその商品に対してより一層の魅力を感じてしまうはず

しかし大抵の場合、在庫はちゃんとあるのです。
心配しなくても店員さんは、「まだ在庫は(沢山)ありました」という知らせをもって(必ず)戻ってきます。
もちろん手には契約書とペンがしっかり握られています。

冷静に見てみると、「これで買う人なんておらんやろ!」などと思われるかもしれません。
しかし大抵の人にとって、もう既に契約は後戻り不能な所まで進んでしまっているのです。

この商品は手に入りにくいものだから、この上なく商品に魅力を感じてしまっていますし、「この商品を買おう!」という決定が1度なされているので、コミットメントも発生してしまっている。

時既に遅し。
お客さんは間違いなくこれを買ってしまうのです。

 

 

では次に時間制限です。

人はしばしば、「選択できる時間が無くなりつつある」というだけで、たいして関心もないことを行ってしまう生き物です。

時間制限

よく使われるのは、「独占!」「特別!」「終了!」「間近!」でしょう。

そしてセールスでよく使われる戦術は、最終期限を設けて、今すぐ決断を迫るというやり方です。

「今買わなかったら、後でもっと高い値段で買わざるを得なくをなりますよ!」

「二度と買えなくなりますよ!」

「今日はたまたまこの地域を回らせて頂いているだけなので、特別価格なんです!」

またあるいは、「後でやっぱり購入したい!と決心されても、会社の方針でもう一度お伺いしてお売りすることはできないのです」などと、普通に考えても有り得ないことを言う人も居るかもしれません。

しかし普通に考えて有り得ないことでも、
今欲しくさせてしまえば、商談についてあれこれ考える時間を与えさせないようにできるので、それに気付くことは非常に困難。

つまり彼らが「再訪問できない」と主張するのは、
後では手に入らないという脅しをかけて信じ込ませようとしているに過ぎないことが分かります。

 

 

 

 

どうして珍しい物に心動かされるのか?

 

 

そもそも私たち消費者は、「手に入りにくいものは簡単に手に入るものよりも良いもの」だと知っていますよね。
だからこそ、

魅力を感じた→良い物だ買おう

 

 

と、賢明に手っ取り早く商品の品質を迅速かつ正確に判断することができるでしょう。

そう、実はそこが弱点なのです。

 

無意識に生まれる弱点

「欲しいものを手に入れる機会が減少している」と感じると、『自由』を失っているかのような感覚に襲われます。

この『自由』を失うことが、人間はどうも我慢ならないのです。

『自由』が制限されたり脅かされたりしたときに人間がまずやることは、自由な選択を回復させようとすること。

そういった欲求が無意識に生まれてしまい、満たそうとするのです。

 

ココを必ず押さえる!

希少性の影響というよりも、人が生まれながらに持つ欲求のせいで心動かされると言ってもいいです。

今まで当たり前のようにできていたことが出来ないと分かったとき、私達は人が変わったかのように豹変してしまう

 

 

 

希少性は具体的にどういう影響を及ぼすのか?

 

 

 

 

 

では、希少性の問題点とは何なのでしょう?私達消費者にどういう影響を及ぼすのでしょう?

 

まず私達は、数少ないものや珍しいものを目の当たりにすると体が興奮してきます。
それが欲しいと思っていれば思うほど、当然その感覚は強いことでしょう。

そして特に、自身の状況が競争に巻き込まれている場合は、頭に血が上っていたりすることも多く、その為周りが見えなくなってしまうことがよくある。

そうなってくると、落ち着いて「これからどうすべきか?」を考えるのは容易ではないでしょう。

 

珍しい物を目にすると、そのことで頭が一杯になる。
それは時間が経てば経つほど、どんどんひどくなっていく。
理性や論理なんて、簡単にどこかに行ってしまう・・・!

 

補足

警戒するだけなら簡単

だけど、その警戒心に従いつつ行動していくのはまず無理。

例えば、
買い物をしているときにあなたの目の前で、今からまさにバーゲンセールが行われ始めようとしています。

商品を見ると、正直あまり欲しいものだとは言えません。
早い者勝ちで、何より多くの人が参加をしようとしています。
それでも普通なら、欲しくもないものに時間や労力をかけようとはしませんよね。

でも、よく見てください。
あれだけあった商品がどんどん無くなっていくんですよ?
湧き上がってきませんか?闘争心。

 

誰もが「自分にとっては価値が無いし必要もない」ことまでは気付けるのです。
それなのに、どうしても体は反応してしまい、興奮状態に陥る

一度でも興奮してしまうと、慎重な行動を取るのは大変困難です

 

ポイント

つまり、
どれだけ希少性という人間の傾向を知っていても、愚かな衝動からは身を守れないということです。

 

 

 

希少性の原理の罠に陥らない為には?

 

まず皆さんに理解しておいて欲しいのが、「興奮する」という行動は人である以上避けられないということです。
こればかりは仕方ありません。

 

 

珍しい物を見つけた際に、「まずい!希少性の原理が働く!どうしよう!」などと、あれこれ考えても仕方ない。
諦めて時間を経過させ、一度自身を興奮させましょう。

 

そして興奮し始めたら・・・そこからが勝負!!

 

例えば、
中々売られていないような、珍しい車をあなたが求めているとしましょう。

やっとのことで売られている店舗を見つけました。
そして何と何と、お値段も妥当です。

興奮しますよね? どうぞどうぞ。

はい!肝心なのはこの後です

まず珍しいものというのは、「求める」気持ちを高めてくれるものですが、
そもそも、どうしてその車が欲しいのか一度思い出してみてください。

例えば
「彼女が言ったんだ。
この車でいつか私を迎えにきて、どこか遠くへ私を連れ去って!ってな。」

・・・なるほど、それはそれで結構です。
どうかお幸せに。

ところがちゃんとした理由も分からず、
「ただ所有したいだけ」というのがあなたの回答ならば・・・。
今一度考えてみるべきです。

 

 

ズバリ、希少性の罠とは

所有するのが目的で、何かを欲しいと思うことはほぼないはずです。
必ず何か理由があるはずなんです。

手に入りにくいからといって、
果たしてそれが自身に幸福を届けてくれるかどうかは分からない。
価値があるとは言えない。

希少性の高いものを見ると、私達はしばしばこんな事実を忘れがちです。

 

 

それでは最後のまとめです。

 

希少性の原理のまとめ

  • 希少性の影響による胸の高鳴りを感じたら、それを立ち止まって考えるという合図に設定してください
    その目的とは、理性を取り戻すことです。何故それが欲しいのでしょうか?
  • 「珍しいものだから、これは素晴らしいんや!」これって正しい考え方ですか?
  • 欲しい欲求が続けば続くほど、最初に自分で決めていた大切なルールを忘れていきます。




誰かに騙されたくないのなら、考える習慣をつけるべき

権力ある者に服従という動機で、何らかの行動をしてしまうことってよくありますよね。
まぁそれもそのはずで、

多くの人は小さいころから両親に「適切な権威に従うのは正しく、従わないのは間違いだ」と教育されてきているはずです。

 

参考

子供ならば、
家でのしつけだったり、童話の中に盛り込まれていたり、学校で先生から教えられていたり。

大人ならば、
法律、軍隊、政治システムなど。

 

強力な動機を目の当たりすると、「本来ならその動機にはそれなりの存在理由がある」と考えるのが普通ですよね。

私たちは、権威のある人から命令を受けたとき「従うか?拒否するか?」と、そこまで悩むことはほぼありません。
ほとんどの場合、何も考えずに「権力ある人からの命令だ→じゃあ従おう」と服従するはずです。

成功者からの助言も同じで、
どうしたら成功するのか?という状況下で受ける成功者からのアドバイスは、
「これから自分はどのように行動するべきか?」を決定する為の思考の近道を提供してくれます。
なので、「彼が言うのだからとにかくやってみよう!」となります。

 

ある程度の地位に居る人は、普通はそれだけ情報や権力をもっているワケです。
なので、きちんと確立された権威者の意向に従うのは理に適っていると言えます。

が、問題なのは、これが理に適い過ぎているです。
その為私たちは、全く理屈に合わないような場合でも、思わず権威者に従ってしまうことがあります。

ココに注意

「この人に従えば報われる!」ことを知った途端・・・
人は服従の恩恵と呪いを受けるのです。

確かに適切な行動を取っていることもあるでしょう。

だけど正直、何も考えてなどいないはずです。
つまり私たちはこういう場合、ただ単に反応をしているだけなのです。

こう考えると、

明らかに不適切な行動をとってしまう可能性がいつ出てきてもおかしくはないことがお分かり頂けるはず。

 

 

 

服従が続くと、権威者の判断に疑問を思うことをしなくなる。
何故なら正当な権威者の命令だから。
だから下の者は考えることをやめる。
あとはただ何も考えずに、随時反応していくだけ・・・

 

注意しなければならないのは、
正当な権威者の発言が「適切なのか?」「不適切なのか?」は、状況によって変わってくることです。

「この人の言うことは正しい」ではなくて、
「こういう状況の場合は、この人の言うことは適切」。
これをしっかり思い出しましょう。

 

 

こうした

考えなしのやり方でいつも行動していると、いずれそれを悪用して人を騙す輩の標的になることは明白です。

 

 

何故なら本当の詐欺の名人は、権威を示して相手を丸め込もうとするからです。
例えば肩書き、服装、装飾品で自分を包み込みます。

 

そして「カモ」となりそうな人を見つけると、
「私の隣に居るのはあの有名大学の医師だ。ひざまずくがいい」などと自己紹介する。
これと同じような手口が大好きなのです。

このように、

自分を飾ると相手からの承諾が格段に得やすくなることを彼らはしっかり理解しています。
是非覚えておいてください。

 

 

肩書きに隠されている力を知ろう

『肩書き』は本当に厄介で強力である

 

肩書きが何故厄介なのかというと、
相手の行動は、
話の内容ではなく、肩書きによって大きく影響されてしまうからです。

 

ある有名大学の教授の話が良い例です。

彼はよく見知らぬ人とバーでちょっとした会話を楽しむそうです。
そして彼は、教授の肩書きは決して明かそうとはしないようにしています。

何故ならその途端、会話の流れが変化するからだそうです。

相手はさっきまで愉快な会話でガンガン冗談を言うような人だったのに、
自分の職業を明かした途端、突然お上品でただただ頷くばかりの退屈な相手に変化するのです。
もはや相手は改まってしまい、常に正しい文法と言葉遣いに意識しながら話を合わせてくれるようになってしまいました。

「今まで一緒に話していたのと同じ人間なのに」と彼は言います。
なので、いつも職業は偽って会話を楽しむようにしているそうです。

偽らなければならないこと自体、権威というものがいかに強力で相手の行動に影響を及ぼしてしまうかが分かりますね。

 

そもそも肩書きを獲得するのは非常に難しいこと。
その為には、何かに対して何年ものめり込み、結果を上げる必要があります。

 

 

肩書きの注意ポイント

しかし肩書きの厄介なところは、そうした努力を一切しなくてもただの「ラベル付け」だけで相手にYESを引き出すことができる点です。
即ち、もっていないはずの肩書きをもっていないように見せかけることもできるということ。

 

 

肩書きや権威を引き出してしまう要因とは何か知っておこう

まずは身長・服装・装飾品に注意しよう

 

①身長

例えば、
詐欺師は身長が平均的だろうが高かろうが、大抵の場合は底上げした靴を履くとされています。
また仕事では、身長が高い人は責任のある地位に就きやすいとされます。

これは、
人は身長の高い人を見ると、何故か相手に大きな「期待」をしてしまう。
そんな傾向を利用しているからです。

 

 

②服装

服装も無意識な服従を引き出す権威の1つになります。
そして何より、服装はあらゆる点で偽造ができるのがとても厄介。

詐欺師の多くは、服装の手口をよく使います。

医者を演じるときは「白系」
警察なら「青系」など。

その場面で自分が最も有利になるような色の服で身を包むのです。
まさにカメレオンですね。

しかし権威というのは必ずしも服装で決まるワケではないはずです。
見た目がどれだけ権威のある服装でも、中身がそれに伴っているかどうかはまた別問題です。
・・・まぁこの事実に気付いたときには、既に手遅れであることは確実でしょうが。

つまり、
本物そっくりの服装であれば、人々をまるで催眠術にかけさせるかのように権威に服従させることもできるということです。

 

 

③装飾品

スタイルの良い高価な服は、自分の地位の高さを周りに引け散らかすにはとてもうってつけ。
これは宝石も、そして自動車でも同じことが言えるでしょう。

多くの方は共感してくれると思いますが、私たちは高級車に対しては特別扱いしてしまう傾向があります。

例えば信号待ちをしているときに、信号が赤から青に変わっても前の車が中々発進しない状況をイメージしてみましょう。

前の車が一般的な車の場合は、比較的早くクラクションを鳴らしてしまうかと思います。

しかし新型の高級車だった場合はどうでしょうか?
多くの方は、クラクションを鳴らすのを躊躇って、前の車が動き出すまでじっと待つはずです。

 

 

Tetoから一言

「気が付いたら騙されてた・・・。」というのは笑えないお話なので、権威が持っている部分の悪い要素だけを取り除く心構えを学ぶ必要があるということですね。

 

権威に対する人々の誤解

権威の力を甘く見過ぎている私達
且つ誤った認識もしていることに気付く

 

とにかく一番何が悪いかって、権威の力を舐めてしまっていることだと思います。

 

「権威者からの権威に気をつけるぞ!」などと、意識して日々を過ごされている人はまずいないでしょうからね。

 

注意点

権威から身を守る為にしっかり肝に銘じておくべきことは、

権威の力を十分に意識すること
権威は簡単に捏造することができる

この2つになります。

権威を利用して、私達に何かをさせようとしていることに気付いてしまえば、きちんと身を守れるはずです。

 

 

 

 

 

Let’s Try!

 

 

「・・・やってみよう?

ふざけるな!」

 

一見単純な話に思えます。
しかし、権威が及ぼすものは複雑です。

何故なら多くの人は、権威に対して全くと言って良いほど抵抗しようとは思わないから。

 

 

権威のある人が話している事柄、いわゆるアドバイスには素晴らしいヒントが隠されているもの。
つまり権威者は、言ってしまえば私達にとって専門家なのです。

(確かに調べてみれば、権威=専門家と定義づけられている・・・)

 

専門家のアドバイスを無視して、知識の乏しい自分の判断に頼るのは賢い選択だとは言いがたい。
とはいえ、あらゆる場面で権威者のアドバイスを信頼するのも愚かな結果を招いてしまう・・・。

 

ポイント

以上のことから、私たちが目指すべきゴールは
権威者に従うべきときと、そうすべきでないときの区別をつけられるようになることです。

 

 

では、権威者の指示に従うべきか否かをしっかり考えて決められるようになるには、どうすればいいのでしょうか?

 

 

 

このとき役立つのは、まず自身に「この権威者は本当に専門家なのだろうか?」と問いかけてみることです。

 

これにより私たちは、
「権威者としての資格があるのか?」と、その証拠を探し始めるのです。
証拠に目を向けるということは、即ち考えるということです。これにより「単に反応しているだけ」な行動から逃れることができます。

この質問は本当に価値があるんです。

 

私達は、権威からの圧力と現代の忙しい生活に追われ、区別する大切さをとかく忘れてしまいがち。
なので、意味のない肩書きに注意が向けられないようにすれば、騙される確率は大きく減ってくるはずです。

 

 

さて、まだ自問自答は続きます。

次に自分に問いかけるのは、「この人はどの程度誠実だろうか?」です。

即ち、自分が求めている情報をどれくらい正確に教えてくれるのだろう?と意識するのです。

 

仮に相手が「この人は俺が求めていた専門家だったぜ!」と判断できたとしても、油断だけはしないように。

 

 

確かに権威者は多くの情報を持っています。
だけど、それを正直に教えてくれるかどうかは相手次第なんですよね。

ですので、相手の誠実さもしっかり考慮しながら話を聞かなければなりません。

 

 

例をみてみましょう。

 

①誠実な人?

よくセールスで、

「確かにこの商品は他社と比べると性能は劣る部分があります。しかし、お客様のアフターフォローは他社よりもしっかりしています!」
「確かにこの宝石は高値で手が出にくいものです。しかし、あなたにはこれを身につける価値があります!」

などと言われます。

こういう戦略が頻繁に用いられる理由としては、些細な欠点を認めて自らの誠実さを印象づけ、相手からより強い信頼を勝ち取ろうとしているから。

 

②誠実な人?

他にも、
「上司からはこの商品を勧めてこいと言われています。だけどここだけの話、正直この商品はお勧めできません。
その代わり、○○や△△というものがあるのですが、私は個人的にこちらを皆様にお勧めしております。」
と言われることもあります。

この策略に含まれているのは、
仮にお客さんが商品を買わなかったとしても、「自分に役立つ貴重な情報を与えてくれた!」と感じさせることができる点です。
そうなると、返報性のルールが働いてしまいます。(返報性のルールの記事はコチラ)

どの商品が本当に優れているのかをきちんと知っていることをアピールできれば、権威者だと相手に認めさせることができることも。

更に押し売りもあまりせずに、お客様第一で考えてくれるセールスマンなら、
「信頼できる情報提供者に違いない!」とみなされ、交渉がスムーズにいくのです。

 

 

 

権力・肩書きについてのまとめ

  • 本当に誠実な人だったら、喜んで相手の助言を聞けばいい。
    だけど、誠実(笑)な専門家に出会ってしまったらとても面倒臭くなります。こういうときは、「この人は自分の求める答えを教えてくれるか?」を問いかけることを忘れずに。
  • 人からアドバイスを受けるときは、必ず自分の頭で考える癖をつけましょう。
  • 考えないと騙されます!