悩んでいるときに必要なのは、「いかに悩みから素早く遠ざけれるか?」
前記事では、
について書かせて頂きました。
こちらもお読み頂くと、より罪悪感について知ることができます。
上手く罪悪感と付き合っていくための6つのポイント
さて本記事からは、罪悪感と上手く付き合っていくためのポイントについて学んでいきましょう。
まず罪悪感は、相手のことを想っているからこそ生まれます。
しかしその罪悪感を放置しておくと、相手を想う気持ちが薄れていきます。
そうなると、
「以前は好きだった相手を好きになれない」と誤解することに繋がり、相手との関係が壊れてしまうかもしれません。
人間関係を築いていく以上、罪悪感はあなたの心を支配し続けようとします。
そういう意味でも、罪悪感と付き合い方は知っておく必要があるのです。
本記事では、罪悪感との付き合い方のポイントを、主に6つに分けてご紹介しています。
どのポイントからも言えることは、
『罪悪感』に焦点を当てないようにすることです。
①頑張ってきた事実は否定しない
誰かのために頑張れなかったときや、誰かを喜ばせられないと、「なんてダメなんだ」って思いますよね。
そんな想いに意識が向かったら、罪悪感の餌食になってしまいます。
「ダメな自分」に意識が向くと、罪悪感に心が引きずり込まれて悩んでしまう
残念ながら、
「ダメな自分」は些細な出来事で感じてしまい、簡単に罪悪感に引きずられます。
罪悪感に引きずられた自分の心は、どのように助け出したらいいのでしょうか?
そこでポイントとなるのが、『焦点』になります。
重要!
自分は誰のことを想い、そして罪悪感に悩まれているのか考えましょう。
「誰のために頑張り、喜ばせたかったのか?」
この質問の答えに焦点をあててください!
こうすることで、
誰かのために頑張ってきた事実を忘れないので、気持ちが沈みにくくなります。
そしてそのために、「自分はこれからどうするべきか?」などと、悩みに変化を起こせます。
例えば・・・
毎日夜遅くまで会社で働く旦那さんが居るとしましょう。
旦那さんは、
「家族と過ごす時間も作れていないし、家のことも全て妻に任せてしまっているので申し訳ない」と、罪悪感に悩まされている。
この旦那さんが毎日仕事を頑張るのはなぜかと言えば、会社の期待に応え続けることで家族を守りたいからですよね。
つまり、家族のことが大好きだと分かります。
しかし家族を守るためには、会社を選ぶしか選択肢がありません。
こういう状態が続くと、罪悪感の餌食になります。
「もっと家族との時間を作りたいのに!!」とストレスを溜め、大好きなはずの家族にそれをぶつけてしまっては意味がありません。
ですので一度、思い切って1日だけでも家族と全力で過ごすことをしてみるといいでしょう。
その1日は家のことを自分がやって、愛する奥さんに自由を与えたり、子供と過ごしたり。
それで、「やっぱり仕事よりも家族が大事だ!」と思うのであれば、自分が置かれている環境に変化を起こすべきだと分かりますよね?
「自分の何がいけないのか?」
「誰が悪いのか?」
などといつまでも悩まず、頑張り方を変えてみてください
ポイント
まずは罪悪感に引きずりこまれた心を助け出そう!
そこから頑張っていくには、
「誰のために?」の答えが必要!
②「良い/悪い」で判断しないことで、罪悪感から意識を遠ざける
過去の自分の過ちにより生みだされている罪悪感もあります。
例えば、
「以前浮気をしてしまいパートナーを裏切ったことがある」
「離婚を突きつけられ、それ以来そんな罪悪感に悩まれている」
といった具合に。
浮気をしてパートナーを裏切った人の話を聞くと、
「浮気するとはけしからん!」
「理解に苦しむ」
などと、正論を主張したくなります。
しかし過去の過ちの罪悪感対し、正論を持ち込まれるのは誰だって地獄です。
より罪悪感に苦しめられることになります。
確かに浮気をしたり、誰かを裏切る行為は気持ちのいいことではありません。
だけど、「浮気するのは間違っている!」という正論に意味などないよね?
「良い/悪い」の判断ってどうでもよくない?
この場合にはっきりさせないといけないのは、
「何が原因でそうなってしまったのか?」を突き止めること、
しっかり理解する(させる)ことではないでしょうか?
普段、パートナーが自分に構ってくれなかったら、あなたはどうしますか?
そんなときに別の異性から優しく接してこられたら、胸はキュンキュン高鳴りますよね。
浮気するのはダメに決まってる。
でも、いけないと分かっていても、寂しさから浮気に走ってしまった・・・。
少なくともその気持ちは理解できるんですよね。
過去に過ちを犯したときの気持ちを理解することができれば、
「あんなことをした自分はダメだ」から、「あんなことをしない為にはどうしたらいいだろう?」と悩み方に変化が起きます。
「そうせざるを得なくて、そうなってしまった」ことが分かったのに、
それでも、あなたは相手を責めるのでしょうか?
それでも、自分を責めるのでしょうか?
感情を理解することは、罪悪感から抜け出す助けとなります。
ポイント
罪悪感は裁判ではなく、ただの「心の世界」
法律に縛られる必要も無いので、過去の過ちの善悪をはっきりさせる必要はない!
「何故そうせざるを得なかったのか?」という意識が大事です。
③自分に自信のない人がよく抱く、「自分は愛されない人間である」
「自分は愛される人ではない」という罪悪感を抱くような人のことです。
この罪悪感に、わたしもよく囚われています。
皆さんは、相手のことをテストしてしまうような言動をしたことはありませんか?
相手をテストするとは?
「あなたはわたしと仲良くしてくれる。でも、それってあなたの本心?
もしもこちらがひどいこと言って突き放しても、わたしと仲良くしてくれる?」
というような、
あえて意図的に冷たい対応をして、相手の出方を伺おうとする行為のこと。
この罪悪感に支配されると、幸せを否定するような態度になってしまう。
他人から愛される自信がないときほど、この感情は強くあらわれます。
相手をテストするような言動には、
「わたしは誰かに愛されるような人間じゃない!なのに何故、あなたは私に優しくするの?」
「ほら、こんなひどいことしてみたよ。わたしって愛される価値なんてないでしょ?」
という意味があります。
もしも逆の立場なら、あなたはどう感じるでしょうか?
相手から試されるようなことをされたら、誰だって「は?」ってなりますよね。
しかしこの罪悪感は、
相手のことを好きだから生まれていることを忘れてはいけません。
「愛される自信がないから」と、相手を試す行為は確かに良くはない。
しかし、そんな感情を無くそうとする人が行き着く答えは、「今日から誰も好きにならないぞ」です。
そんなこと誰もできませんよね?
だから結局は、
罪悪感と付き合っていく覚悟が必要なんですね。
ポイント
自分の行動を責めたり、性格を変えたりする必要は無い。
愛される自信をつける必要もない。
「自分の好意はどうしたら相手にしっかり伝わるのか?」
そのやり方だけをひたすら変えていくようなイメージです。
④人間の心理的な特徴を知っておく
しっかり笑顔で対応したり、自分の良さをしっかりとアピールしたり・・・。
集団生活において、あなたはうまく立ち回れていると思っていますか?
残念ながら、そんなものは幻想です。
あなたの良さは、そう簡単には伝わりません。
ところが、
「上手くやれているぞ」などと、自分に対するこだわりが強すぎる人は、自分に意識が向きます。
自分の至らなさを自分で強調してしまうのです。
「至らない自分」を感じる時間が多いと、自身に変化が起きます。
例えば、
「優しい自分」から、「よく落ち込む自分」など。
また他にも、
前に進まないといけないのに、エネルギーが湧かないこともよくあります。
すると、自分を責めてしまいますよね?
それはやがて大きなストレスとなります。
他人や環境がもたらしたストレスは、とりあえず一時的に距離を置けば、身をかわすことはできますよね。
例えば嫌いな人が目の前に居たときは、ひとまずは無視すればいい。
仕事がだるいときは休んだり、会社を辞めることにより戦略的撤退をすることも可能。
ところが自責の念は、自分の内側から襲い掛かってくる。
これを避けるのは難しく、放置しても良いことなんて何もないんですよね。
ポイント
他人によって生じた問題は、時には無視することも有効
しかし、
自分の罪悪感から生まれた問題に関しては、しっかり対処しないと取り返しがつかない。
⑤問題によっては、諦めることも検討する
ここまでお読み頂いた方は、
「罪悪感と上手に付き合う」についておおむね理解されたかと思います。
・・・ってことよね?
しかし世の中そんなに甘くなく、
ネガティブ思考から抜け出せない。
自分を責める表現になってしまう
自分らしくない失敗ばかりするようになり、ますます罪悪感に悩まされる
そんな日ってよくありますよね。
悩んでいるとき、おそらく皆さんは、
「失敗なんて気にするな!」
「ありのままの自分で居れればええやん!」
みたいなアドバイスを、周囲から一度はされたことあるのではないでしょうか?
でも実際のところ、
失敗は気にする必要がありますよね?
ありのままの自分にこだわっていれば、人から煙たがれてしまいますよね?
これは私の感想ですが、
悩みを無理に消すことを促すようなアドバイスは、意味がないと思っています。
無理に悩みや罪悪感から遠ざかるにしろ、罪悪感と付き合っていくにしろ、エネルギーが残っていなければ意味がないですよね。
なので、
色々なことで苦しんでいる人にアドバイスをすることがあれば、「一回休んでから対処したらどう?」と伝えてあげましょう。
誤解しないように言うと、「とにかく諦めたり休んだりしましょう」ではありません。
ポイント
精神的な悩みを抱えたときは、まずは「あきらめる」ことを優先してエネルギーを溜める。
一方で肉体的な悩みを抱えたときは、「休む」ことを重視しましょう。
あきらめる選択、休む選択を恐れず、罪悪感と付き合っていくエネルギーを蓄えましょう!
⑥「他人軸」の態度で問題と向き合わない
罪悪感と付き合っていくにあたって、『他人軸』と『自分軸』の存在も知っておきましょう。
知っておくだけでも、罪悪感と付き合っていく手助けとなります。
「他人軸」とは、
「自分の問題は相手が変わることで解決するんだ」という態度のこと
「自分軸」とは、
「自分の解釈次第で問題の内容に変化が起こせる」という態度のこと
残念ながら、「自分軸」で物事を見ようと、日頃から意識できる人は居ません。
わたしも、そして皆さんも、「他人軸」で物事を見ているはずです。
誰かと言い合いになったときなんか、
「“相手の”○○はおかしい!」と、うっかり口にしてしまう
これは自分自身のおかしい所を探すより、相手を責めた方が楽だからこそ。
しかし、何でもかんでも他人軸としてみていると、解決する問題も解決できません。
相手次第で解決する問題なのか?
それとも、自分の解釈次第でその問題は解決できるのか?
それを見極めようとする姿勢が大事なのです。
例えば、
「あの人が頑張ってくれれば、仕事もスムーズに進むのに。」
「パートナーがもっと頼りになれたら、この悩みも緩和されるのに。」
などとよく口にしていませんか?
しかしこれは、あなた自身で勝手に作り上げている問題。
相手はそれを問題だとは微塵も思っておりません。
注意!
自分の行動に問題を感じていない相手に、
「その行動を改めろ」と、他人軸の態度で伝えると喧嘩になる
相手の行動を改めさせる必要があるときは、自分軸を意識・徹底しましょう!
そう感じる方がほとんどだと思うので、
日頃から自分軸を意識するためのポイントを2つご紹介します。
①主語を意識して、自分軸を築く
他人軸で行動している人の発言を聞いてみると、
「あの人は~○○」から始めちゃってることが多いです。
これは無意識に言っちゃうものなので、常日頃から自分軸を意識するのは難しい。
・・・しかし、方法はあります。
それは、『主語』です
「主語」は大切に扱ってください。
難しく考える必要はありません。
ポイント
何か発言をするときは、「私は~」から始めるだけ。
日頃から他人軸な人は、相手が意識の中心にあります。
相手の些細な行動が気になって仕方ない。
だからどうでもいい問題ばかり抱え込んでしまうんですね。
②問題に向き合うのは5割だけにする
「問題の5割」と言われても困りますよね。
まぁ簡単に言えば、
お互いの非の割合を、丁度良く半分になる程度に表現方法を変えてあげるのです。
例えば目の前に、『パートナーからの対応が冷たい』という問題があるとします。
この場合は、
「パートナーが冷たい」と表現すると相手を責めます。
なので、「パートナーが冷たくなることを自分はしていないだろうか?」にします。
すると問題が、「パートナーからの反応が冷たい理由は何だろう?」になりますよね。
「パートナーからの愛にあぐらをかいていたのでは?」
「パートナーを道具かのように扱っていたのでは?」
「思い返せば、よくパートナーに感情的になっていた気がする」
「愛されることだけを求め、いつのまにか愛することをしなくなっていた」
理由はどうであれ、自分に冷たくするパートナーにも問題はあります。
しかし、責任のすべてを相手に擦り付けながら問題と向き合っても解決はしません。
誰かと衝突して問題が生まれたときは、
「そういう事情なら気持ちは分かる」、と思えるような情報を集めましょう!
ポイント
向き合い方を少し変えてあげましょう。
すると、問題は課題に変化します。
まとめ
一番多いのは、自分が至らないことで生まれてしまう罪悪感。
これらを無くそうとはせずに、上手に付き合っていくためのポイントをご紹介しました。
今までの内容を簡単にまとめると、
ポイント
- 「ダメな自分」ではなく、「誰のために頑張ったのか?」
- 「○○するのはダメだ!」ではなく、「どうして○○をしたのだろうか?」
- 「愛されるべき人間ではない」ではなく、「どういうやり方をすれば、自信がつくのか?」
- 1回寝る
- 「私は○○」を意識して、自分軸を大切にする
- 相手の事情に焦点をあて、自分に課題は無かったかどうかを調べる
そんなときは1度寝て、朝起きてからもう一度悩んでみよう。