関係がぎくしゃくとした相手から本音が聞きだせない。そんなときに確認したいこと

 

こちらの記事もオススメです。

仲直りに必要な心構えとは、「話の傾聴」と「相手の辛い気持ちの推測」の2つ

当たり前のことを書いているかもしれませんが、これを疎かにすると喧嘩になるので、しっかりとチェックしておきたい内容に仕上がってます。

 

 

「怒っているから相手が本音を言わない」・・・とは限らない

ぎくしゃくした関係である相手から本音を聞き出そうとするとき、どれだけ尋ねても理由を答えてくれないことも想定されます。
相手が中々言ってくれないとき、自分はかなり辛い思いをしますよね。

 

ドッペルおにいさん
(まだ怒っているのか・・・?)

 

確かに普通はそう感じてしまいますが、関係が疎遠になってしまっている理由は怒りだけとは限りません。

相手がしっかりと想いを伝えてくれないのにも、それを言い出せない理由があるのです。

さて、どのような理由が考えられるかチェックしていきましょう。

 

 

今の人間関係を大事にしている

 

まず人間関係は、怒りといったネガティブな感情が絡まなくても薄れていくことを思い出しましょう。

関係が薄れていく中で、相手の気持ちとして考えられるのは、

「既に自分の興味や関心のある人を見つけたから、その付き合いを優先させたい」
だと思います。
・・・が、こんなこと人に言えないですよね。

この場合、どれだけあなたが、

「お前と本当にやり直したいのに!」などと、心変わりしたことを伝えれば伝えるほど、相手は本音を中々言い出せなくなってしまって、逆効果になります。

 

ドッペルおにいさん
古い人間関係も良いかもだけど、今の新しい関係の方が刺激があって良い!

 

たったそれだけの理由で、関係が疎遠になっていく。
そんなことってよくあるよねー・・・。

 

相手から嫉妬されている

身近にいる親しい人が何かしらの成功を収めると、急に関係が悪くなることがあります。
嫉妬を感じている本人からすれば、嫉妬を感じることはとても苦しいことです。

 

もしも急に親しい人間関係がうまくいかなくなってしまったら、裏で嫉妬の感情が働いていないか考えてみましょう。

 

例えば、
「俺よりも先に結婚しやがって!」
「俺よりも出世しやがって!」
「俺は会社をクビになったのに、どうしてお前は残れているんだ!」

これらは十分すぎるほど、関係悪化の原因になり得ます。

こんなこと相手に打ち明けられますか?
無理っすね。みっともなさすぎて泣ける。

 

 

ドッペルおにいさん
もしも嫉妬が原因で、仲直りしたい相手と疎遠になっているのなら・・・関係を修復させるのってほぼ不可能じゃないか?

 

これらの理由から、人間関係が疎遠になってしまった理由は怒りだけではないことがお分かり頂けるはず。
要するに、隠れた原因を推測しなければならないということ。

 

今まで仲良くしていた相手から連絡がこなくなったりすると、「あれ?何かしたかな・・・」などと考えてしまいがち。

しかし実際には、こちらとは何の関係もない理由で離れていく場合もある

 

何故相手と距離ができてしまったのでしょう?
それを事前にしっかり考えることも必要です。

 

 

心の距離が近すぎる

相手と心が遠くなってしまったら親密になれないのはもちろんですが、心の距離が近すぎるのも問題です。

 

心の距離が近すぎると、

自分の要求と相手の要求の区別がつかなくなって、自分と相手の意見を混同させます。

この状態は親子関係でよく見られます。

 

 

新しい人間関係を築いたとき、相手と自分の類似点が見つかることってよくありますよね。
この場合、まるで自分が認められたような気分にさせられ、ちょっと嬉しくなっちゃう。

しかし、嬉しさのあまり、相手と自分の違いを軽視するようになっていては大問題。

 

「この人は自分と似ている」という理由だけで、

相手の考えに滅多に異論を唱えなくなったり、自分らしくいることを忘れてしまわないように。

また、

「わたしたちのこういうところが似ているよね」という言葉を多用するのも厳禁。

相手はどこかしら自分を抑えるようになっていきます。
これではありのままの姿を見せることはできず、次第に疲れ果てていくでしょう。

 

「似たもの同士」で相手を縛ろうとするのはやめましょう。

お互いが自分らしさを見せられないような人間関係の質は大変お粗末なものです。

 

もっと詳しく

これらの傾向は親子関係で特に強くなります。

例えば、

「わが子の気持ちが手に取るかのように分かるわ!」というのは実は勘違いなことが多く、こういう親は子供の中に自分自身を見ているに過ぎない。

こういう関係での子供側は、
「親が自分を理解してくれない」と感じている場合があります。

もしも子供から距離を置かれてしまっているなら、可能性は高いでしょう。

親の価値観を子供に押し付けすぎると、
子供は自分自身を取り戻すため、親と距離を置こうとしたり、あなたの主張に激しく抵抗します。

 

「子供のことをよく理解している」と思っているあなた、

それを確かめる意味でも、しっかりと子供の声に耳を傾けてみてください。

特に、自分とは違う面に関心を向けるようにしてみるといいですね。

 

 

自分と相手との違いをしっかり認識できるようになるには?

「自分」と「相手」をごっちゃにすると、「相手をしっかりと理解している」と勘違いしてしまうことはお分かり頂けたでしょうか?

それを防ぐためには、自分と相手との違いをしっかり意識する必要があります。

もしも自分と相手を混同させてしまうのであれば、
「わたしたち」ではなく、「私」、「あなた」というフレーズを使う練習をしてみてください。

「わたしは○○だと思う。あなたはどうですか?どう思っているか聞かせてください」
と言うような感じですね。

 

こうすることで、相手と自分の違いに目を向けられるようになり、適度な距離感で相手と接していけるはずです。

 

 

まとめ

 

step
1
「相手がどうしても本音を晒してくれず、何とかしたい!」

step
2
「言い出せない理由はなんだろう?」と考えてみよう

step
3
今の人間関係を大事にしていたり、嫉妬されている場合は無理に関係を修復しようとすると悪化することも

step
4
無意識に相手を縛り付けている可能性も視野に入れること。この場合、自分とは違う面を見ようとする癖をつけると良し。

 

 

ドッペルおにいさん
「わたし」と「あなた」の使い分けはとても大事。相手に無駄に干渉することがなくなるので、とてもオススメですよ




仲直りに必要な心構えとは、「話の傾聴」と「相手の辛い気持ちの推測」の2つ

 

 

 

↓の記事もオススメなので、読んでください!

誰かと仲直りするときに確認したい、「モヤモヤ感」と「無自覚な怒り」

わたし達は、自分で勝手に解釈して怒ったりすることが非常に多いということを知っていただければ嬉しいです。

 

 

 

人間関係の修復に必要な心構え「話をするのは相手」

 

どうしても仲直りしたい人が居たとき、どのような気持ちで相手に歩み寄ればいいのか考えてみましょう。

 

例えば、いくら相手が「あなたと関係を修復したい」と主張しているからと言って、

「決して悪気があったワケじゃないんや!」
「あの時良かれと思ってやっただけなんや!」
などと、自分の事情だけを説明されると、さすがに相手はうんざりするしイラっとするんですよね。

すると当然、相手も更に怒りを増長させるだろうし、自分も何を言えばいいのか分からなくなる。
これでは仲直りどころではありません。

ではどうしたらいいのでしょうか?

 

 

人間関係が壊れると、お互いにどんな気持ちになる?

 

人間関係がぎくしゃくしたり、仲の良かった相手との接触回数が減ってしまった場合、人はどんな気持ちになるのか思い出しましょう。

そう、自分も相手もネガティブな感情を抱え込んでしまうんです。

つまり自分も相手も、

「「ネガティブな感情を残したまま仲直りするなんてありえない」」

これが本音だと思うのです。

 

歩み寄る為にはネガティブな感情をどうにかしないといけないのなら、相手のネガティブな感情を表に出してもらわなければなりません。

自分の事情を説明して相手と関係を修復する方法は、ごく一般的に行われています。

しかしこれは、自分を正当化しているようにも、遠まわしに相手を非難しているように聞こえることもあります。

なので、「自分が話をする」ことは誤り。

相手に心を開いて欲しいなら、相手に話をさせることがとても重要です。

 

ドッペルおにいさん
仲直りするには、どちらか1人に「相手のネガティブ発言を受け止められる」心の広さと柔軟性が必要!

 

 

 

仲直りの成立を助ける2つのポイント

 

ただし、勘違いしてはいけないことがあります。

まずあなたがどれだけ「相手の話を受け止める!」といくら覚悟を決められたとしても、仲直りの対象となる相手はあなたに警戒心を抱いております。

そして人間関係において、誰もが「常に心を開いて素直に語りたい」などとは考えてはいないんですよね。
そんな状態の相手から、ネガティブな言葉を引き出すのが仲直り成立の近道となることを覚えておきましょう。

 

ドッペルおにいさん
でも、ネガティブな言葉をちゃんと引き出せるかなぁ・・・?

 

そう思われた方がほとんどだと思うので、ネガティブな発言を引き出しに行くポイントを2つご紹介するのでチェックしてみましょう。

 

ネガティブな発言ができる状況を作る

当たり前ですが、相手は自分に対してどんな距離感をもっているのかは分かりませんよね。

なので、自分から相手に優しい言葉をかけましょう。

憎き相手と顔を合わせると、ついつい過去のことを持ち出したくなってしまうもの。
しかし、自分の気持ちを伝えるときに大事なのは、非難を挟まないことです。

これらは基本中の基本なので、できなければ仲直りはやめましょう。

 

 

自分は聞き役にまわろう

ネガティブな内容を相手に伝えることは誰だってイヤ。

相手は、あなたに抱えたネガティブな感情を伝えられずにいます。

それを理解した上で、自分が聞きたくない内容であればあるほど、自分から聞いてあげる姿勢が大事。

つまり、相手に「聞く耳」というギフトを贈るのです。

 

 

ドッペルおにいさん
仲直りが難しい理由は、ネガティブな感情を伝える/伝えられるの内容だとお互いが分かっているから。

きっと沢山の方が、苛立ちや怒りを周りにうまく表現できずに苦しんでいるはず

 

相手が根からの短気の場合は?

仮に相手が、過去に自分によく食って掛かってきたような人であれば話は変わります。

そんな相手に「全部ぶちまけてくれ」などと言っても逆効果です。

あくまでも、ネガティブな感情を表現するよう促すべきなのは、ネガティブな感情や願いを語りたくても語れずに我慢してきたような人に対してです。

そこは誤解しないようにしましょう。

 

 

人間関係の修復に必要な心構え「相手の辛い気持ちを推測する」

 

相手に気を遣うあまり、遠まわしな伝え方をすることはよくあります。

例えば、本当は手伝って欲しいのに、「もし時間が空いたら手伝って欲しいな」など。

 

「遠まわしに言う関係」が長く続くと、いずれそんな相手と会話するのが億劫になっていくんですよね。

言いたいことを我慢し合う関係では、互いの距離がどんどん広がってしまい、いずれは怒りという手段を用いて相手とコミュニケーションをすることも・・・。

 

その結果、怒りを感じている自分を更に抑え込み、関係改善の意欲が萎えてくる

 

 

だからこそ、言いづらい内容ほど相手に洗いざらい語ってもらわなければならない!

 

 

そこでオススメな方法は、

相手の辛さを推測でもいいのでこちらから言葉にしながら、少しずつ歩み寄っていくことになります。

 

ポイント

基本的に主役は相手。間違っても相手の話の腰を折らないように。
もしも相手が口ごもってしまった場合は、質問を投げかけて先を促してあげよう

 

 

ドッペルおにいさん
(・・・相手の想いを推測するってどういうことだ?)

 

 

・・・そう疑問に思われた方がほとんどだと思うので、いくつか例を挙げておきます。

 

 

パートナーに対しついガミガミ言って関係がぎくしゃくした

この場合の辛さの推測として挙げられるのは、

「いつもごめん。一緒に暮らすのは楽じゃないだろう?」と声をかけることですね

ただもしも、「でもやって欲しいんでしょ?」などと言い返されたら、
「確かにそうかも。でも、仕事のストレスをぶつけてしまって辛い想いをさせているのも事実だと思っている」と言うと完璧。

その推測が当たっているかどうかなんて、当然分からない。
でも重要なのは、「例えネガティブな感情でも聞く用意ができている!」姿勢を相手に示すこと。

 

子供にうんざりされて関係がぎくしゃく

この場合の辛さの推測として挙げられるのは、

「私のような親だと大変でしょ?」と声をかけるところから始めること。

これで子供が聞いてくれそうならば、

「なんでもかんでも干渉されると嫌だよね」と続けましょう。

逆に子供が言い出せずにいるなら、

「心配せずにどうか聞かせて欲しい」と言ってあげます。

それでも中々言い出せずにいるのならば、

「今すぐじゃなくていい。話してくれる気になったら声をかけて」としっかりフォローしてあげると完璧。

 

そんなこと言われても、「自分は毎日忙しんだから、むしろこっちが想いを推測されるべきだと思うんだよね」と感じるかもしれない。

 

でもよく考えてみてください。

「お前のことを愛しているからこそ、ストレスを抱え込んでしまったんだ」

「お母さんお父さんはね、すごく忙しいんだよ」
などと、もしもあなたが相手から自分の立場の説明をされたらどう思いますか?

 

ドッペルおにいさん
「いやいや。そんな話聞いてないし、聞きたくない」なんですよね。

相手がパートナーだろうが子供だろうが、立場関係なく話は最後まで聞き届けましょう。

相手の思いを推測できない人は、
「理由は他にもあるかもしれないけど・・・」というフレーズを加えると良いでしょう。
本当の理由を聞きたいんだ!という姿勢がとにかく大切です。

 

 

相手が優しい性格ならば、ネガティブな内容を伝えるのは辛い

相手がこちらに歩み寄れない理由は、おそらくそれがネガティブな内容だからだとお伝えしてきています。

要するに、相手は「こちらを傷つけたくない」という気持ちが強いと思います。
なので当然、傷つけられるような言葉を突きつけられることは覚悟する必要があるのです。

 

口では「お前の想いが知りたい!」などと言うところまではいい。

しかし心の底で、

相手の話を受け止める覚悟ができていなければ、それがあなたの態度にあらわれて相手に伝わってしまう。

1度接触が失敗すれば次のチャンスが中々巡ってこないのは既にご存知の通り。

 

まず私達自身がネガティブな感情を聞く心の準備ができていなければ話になりません。

思い出していただきたい。

 

こうして相手と歩み寄ろうとしている理由は、
「真実が聞きたいから」
「また昔のように一緒に過ごしたいから」
「もう変な想像を膨らませていたくないから」

そして最終的に、相手に気持ちを打ち明けられることにより、「お互いに胸のつかえが下りた」と感じることですよね。

 

これも知っとこう

優しい人は相手から距離を置く方法をよくとります。わたしもよくやります。(マジで嫌っている場合もあるけど・・・)

距離を置きたがる理由としては、優しい人が相手に対して苛立ちや怒りを表現してしまったら、かなりの罪悪感を味わってしまうから。

その為優しい人は、中々本心を見せることをしません。
ネガティブなことは中々言ってはくれないことを覚えておきましょう。

 

優しい人にネガティブな感情を伝えてもらうテクニックとしては、「強力な言葉で本音を引き出す」方法があります。

生ぬるい発言では、優しい人は食いつきません。

 

例えば、「ずっと嫌な想いさせてたよね」から始めるのではまだ足りない。

この場合、「この前は本当嫌なことをしたと思ってる。わたしのことすごく憎いよね?」とか「わたしって本当とんでもない馬鹿だったよ」

などと、強烈なネガティブ発言をこちらから伝えるのです。

「憎いよね?」と聞かれれば、「憎んでいるワケじゃないけど、頭にはきた」

「とんでもない馬鹿」と言われれば、「まぁ、ちょっとはイライラしたかなぁ」

などと返してくれることもあると思うのです。

強い表現でなければ引き出せない気持ちというのもあるでしょう。

 

 

 

まとめ

 

step
1
仲直りするぜ!

 

step
2
相手に対して、「怒りはあるか?」確認しよう

step
3
自分の事情は絶対に話さない! 相手に話をさせることを徹底。相手の話の腰は折らないこと!

step
4
相手が警戒状態で、中々発言が引き出せないなら優しく質問を投げかける

step
5
相手は優しい性格ではないか?その場合は、自分に対して強烈なネガティブを相手に伝えて、気持ちを引き出そう

step
6
もう一度言うけど、誰もが「心を開いて素直に語りたい」とは思っていない。

 

以上のことに注意して、これから仲直りの予定がある方は頑張ってみてください。

ありがとうございました!




誰かと仲直りするときに確認したい、「モヤモヤ感」と「無自覚な怒り」

 

 

 

新しい人間関係が築けないのは、過去の人間関係を引きずっているから?

「アイツと喧嘩して、関係を断ててよかったぜ!」
・・・そう言っている割には、所々にその人の顔が頭に浮かんでくる。

そんな経験はないでしょうか?

大嫌いな相手が存在するとき、その相手のことを第三者に話し、怒りをぶちまけることがあります。
しかし、それが怒りではない場合があるのです。

 

よくよく自身の愚痴や怒りに耳をすませてみると、それらの感情の裏に
「もっと自分を見て欲しかった!」
「自分はもっと仲良くしたかった!」
「もっと一緒に居たかった」
という感情が隠されていることも多々あります。

特に「前までは仲が良かった相手」であればあるほど、袂を分かった後に襲ってくる痛みは強力なんですよね。

とあることがきっかけで人間関係が壊れたり、変にぎくしゃくした関係になってしまうと、多くの人は喪失を感じることでイライラしたり心に傷を負ってしまうものです。
ですが私達は、そのモヤモヤした心の傷というのを放置してしまっています。

 

例えば、新しい人間関係を築いていこうとしてよくあるのは、

新しい人間関係に自信をもてなくて、どうしても浅い付き合いになってしまう。
相手に心を開くのを恐れてしまう
相手に依存しすぎて、傷つけられるのを恐れてしまう
などでしょう。

そう感じてしまうせいで二の足を踏んでしまうのは・・・
過去の人間関係に「けじめ」をつけられていないからもしれません

ここでいう人間関係のけじめとは・・・
しおれた人間関係という花に水をやり、過去の関係を再び花開かせること
もしくは、
関係をきちんと終わらせて、新たな出会いに向けて一歩を踏み出すことを言います。

 

人間の幸福度というのはどうしても、人間関係によって左右されてしまうため、誰とも深い繋がりをもてない人は、必ずどこかで生きる活力を見失ってしまう恐れがあります。

そんなことにならないよう、モヤモヤした感情にいい加減ピリオドを打っていきましょう。
新たな人間関係を築いていくために。

 

ドッペルおにいさん
過去に人間関係で苦い経験があると、いつになってもそれを思い出して、一歩踏み出せないよね。

 

 

本当は関係を修復したいのに、しようとしない「言い訳」6つ

 

「喧嘩した相手と仲直りをしなさい」と言われたら、「ふざけんな!」と思いますよね。

その際によくやってしまうのが、言い訳という抵抗です。

口に出していようがいまいが、言い訳を反射的に思いついてしまうから中々相手と関係修復しよう考えることができません。
なのでまずは、よく考えてしまいがちな言い訳を7つ挙げますので確認してみてください。

 

①「本当に仲直りしたいなら、相手から来てくれる」

相手自身があなたに対し「まだ怒っているだろうし」と思ってしまっているかもしれないし、
相手は何か誤解をしてしまっているかもしれないし、
自分が気付いていないだけで、無意識に相手を傷つけているかもしれない。

何にせよ、相手自身があなたが動いてくれるのを待っている可能性も十分あります。

単純に、「どうして相手は仲直りしてこないのか?」と理由を考えてあげることも必要です。

 

②「まだあの人は怒っているだろう」

こういう言い訳をする場合、自分も相手も腹を立てている状況であることが多いです。

そんな状況下であっても、「関係を修復できないか確認したい!」のであれば、相手とさりげなく一度目をあわせてみることをオススメします。

仮に相手が自分に目を合わせたとき、もしも自分の中に安堵感が生まれているのであれば、関係の修復の為に頑張ってみるのが良いでしょう。

相手に対して抱いた何らかの感情が自身の心をよく占めることがあるのならば、関係改善やピリオドを打つ意味は十分あります

 

③「こっちから歩み寄ったら、甘く見られてイヤだ」

 

相手と向き合って関係を修復するというのは即ち、『関係にケリをつける行為』です。
ケリをつけるには、プライドを脱ぎ捨てて、更に『勇気』が無ければできないこと。

歩み寄るのは本当に骨が折れます。

歩み寄るという行動力や積極性は、正真正銘の強さ。

周りはどうか知らないけど、わたしは欲しい強さだと思います。

 

 

④「歩み寄って拒絶されたら、立ち直れないから」

誰だって拒絶されたら悲しい気持ちになりますよね。
もしかしたら、後悔だってしてしまうかもしれない。

それに対抗する為には、拒絶されてもいいように事前に『準備』するしかない。

『準備』というのは、例えば、

相手に歩み寄ろうとする自分の為に、事前にケーキ(ご褒美)を買っておくとか

予め友人に、
「ちょっと仲直りしてくるから、もしも失敗したら慰めてくれ!!」と伝えておき、悲しい気分になったら支えてもらう・・・とか

 

⑤「2度と関わらないでくれ」と言われた

 

相手の希望を尊重してあげるのはごもっともです。
しかし、自分から歩み寄ることで相手の気持ちが変わることもあるのも事実です。

もしかしたら、
その時相手は怒りに任せて「顔も見たくない!」と言って遠ざかったかもしれない。
そして内心では、「本当は引き止めて欲しかった」とか思っているのかもしれない。

たった1度だけでいい。
一度でも再会の約束を取り付けられれば、以前の互いの心を取り戻せるかもしれません。

以前のような関係に戻る必要はなく、大事なのは相手と1度でも会っておくこと
何故なら、これから自分が心穏やかに生きていく為に必要なことだから。

 

 

⑥「あの人と関係を修復する必要は無いんだ」

 

他者から拒絶されたとき、「この人は重要な人ではなかった」と、まるで相手をけなすような考えが浮かぶことがあります。
要するに、相手のことを忘れる為に別のことで気を紛らわそうとするんですね。

でもそう簡単にはいかず、憎い相手ほど自身の心の中に住みつきます

よく嫌いなアイツのことが頭をよぎるのは、まさにそのせい。
もう会うことの無いと(思っている)相手のことを考えて心に負荷を与え続ける行為は、冷静に考えたら恐ろしい話です。

 

 

人間関係のモヤモヤの原因を突き止めて、気持ちを整理しよう

モヤモヤっとした感情に苦しめられる原因は、その正体が分からないから。

上記のような言い訳をしてしまうのも、
「嫌いなあの人が自分にとって重要なのか、そうでないのか?」そんな肝心なことを分かろうとしないから悩んでしまうワケです。

たとえ問題が解決できなかったとしても全然構わなくて、問題の正体と解決の手段を知っておくだけでも、心は軽くなります。

その第一歩としてまずは、自分が相手に抱いている思い、願い、感じていることをしっかり見極めてきましょう。

そこでオススメなのが、相手からの手紙を自分で書いてみる方法。

このとき、「相手に本当はこういうことを言ってほしい」ものを全て盛り込むのがポイントです。

例えば・・・

 

「お前と一緒に居た頃が懐かしい。また馬鹿騒ぎしようや!」
そんな手紙が出来上がったのならば、「あの人と関係を修復することは意味があるんだな」ということが分かります。

当然この場合は、自分が相手に歩み寄ることは大きな意味がある行動ですよね。

 

 

「きっとまだ怒っているだろうけど、もしも叶うのなら関係を取り戻したい」

そんな手紙が出来上がったのならば、「もしも相手から修復のアクションがあったら、しっかりと話をしたいんだな」ということが分かります。

相手から歩み寄られたら、「どうしよう・・・?」と自分が悩む理由はありません。

 

「相手からの手紙を書く」方法で、相手に言われたいことを言葉にすることのメリットは、同じところをぐるぐる回っているだけの自分自身の気持ちに変化を起こせるところです。
すると、相手との関係性がよく見えてきて、相手に抱く自分の気持ちを整理するのが非常に楽になります。

気持ちの整理がつくということは、「あの人は自分にとって重要なのか?否か?」の答えを出すということ。
すると、

「どうやって歩み寄ろうか?」、

「あの人のことでくよくよ考える必要は無いんだな」

このどちらかに選択肢は変わります。

どうしたらいいのか分からないときは、一度悩み方を変えることをオススメします。

 

 

無自覚な怒りに要注意!

 

人間関係が壊れたときに現れる、「モヤモヤした感情」を理解したいなら、「怒り」の感情を知っておくのはとても重要。

そして何より、「関係を修復しに行くぞ!」と思い立つまでは良くても、無自覚な怒りが残っていたら全て台無しです。

一度ここで、無自覚な怒りとはどういうものか確認してみましょう。

 

人間関係が壊れる瞬間というのは、おそらくどちら側も怒りを少なからず感じているものです。
しかし・・・

怒りという感情を、誰もが言葉で表してくれるとは限りません

 

怒りを覚えたときにとる、言葉以外の行動は大きく分けて2つ。

①怒ったら状況を悪化させるからと、意識的に怒りを出さない。

②「怒るなんてみっともない」が口癖で、それを繰り返して感情が麻痺。すると、無自覚に怒りを感じていることすら気付かない。

 

ここでは、②の無自覚な怒りが曲者。
無自覚な怒りは、遅かれ早かれ、自分の首をじわじわ絞めてくるのです。

 

そもそも怒りが生まれるきっかけとなる言動は、皆様の日常に沢山溢れていて・・・

例えば、

・電話に出ない

・折り返しの電話をしない

・相手のことを考えない

・目を合わせない

・ネガティブな発言が多い

・無愛想になる

・自分から行動をしない

・相手を無視する

・誰かから話しかけられても聞こえていないフリをする

・自分の殻に閉じこもる

などなどですね。

こうした言動の裏に必ず怒りが隠されているとは言えないのですが・・・

まぁ可能性は高いだろうし、何より心当たりがありますよね?
自分が想像しているよりも、ストレスや怒りは沢山抱えているものです。

 

 

「アイツ絶対許さねぇ!」はもちろん怒りです。
加えて、
「どうでもいい」や「ちょっと気に障るかな・・・」も怒りであることを忘れないでください。

 

ドッペルおにいさん
怒りを遠まわしに相手に伝えていないか気をつけましょう

 

相手に怒りを抱えたまま歩み寄ろうとしても逆効果

誰かと関係を修復しようとする前に、まずは自分が抱いている怒りを知っておきましょう。
先にも述べたとおり、

見えない怒りを心に潜ませたまま中途半端に歩み寄ると、思いがけない瞬間に自分自身の足元をすくわれる可能性があります。

関係を修復するつもりが、最終的には喧嘩になってしまうかもしれません・・・。
様々な怒りを抱えたまま無理に歩み寄るのは、絶対にやめておきましょう。

モヤモヤとした感情を野放しにしたままでいると、
人間関係でショックを受けたり、失望したりしたときに「もう二度と失望するものか!」と、相手の言うこと為すことネガティブに解釈するようになります。

今まで友達だと思っていた人から悪口を言われたり、相手が実は自分にとって重要な存在ではないと気付いてしまったときなどが特にそうです

 

もうそれ以降は、
相手の意図を想定しながら、出来る限り最悪の形で解釈しようとします。

つまり、「ポジティブに言われない限りは絶対反応しない」となるのです。

ドッペルおにいさん

悪口を言われたら、「あーはいはい。お子様は相手しないよー」
逆に褒められたら、「もっと褒めて褒めてー!」
まぁそんなイメージだね。

 

 

 

関係を修復するときは、お互いの解釈に違いがあることも覚悟する

 

「批判されたくない」「この人に罪悪感を与えたい」

そんな思いに囚われたとき、ウソで対抗するのが正直手っ取り早いんですよね。

自分が何らかの主張をするのであれば・・・

事実にフィクションを練りこんで「俺の言い分は正しいんだ」と言えば、相手が格下なら間違いなく相手は黙ります。

 

メモ

例えば、
冷めてきた夫婦生活に耐えかねて、離婚を考えている夫婦が居るとします。

奥さんの言い分は、「旦那の飲酒が原因」

一方で旦那さんの言い分が、「妻が冷淡すぎて、酒を飲まずに居られない」

もしもお互いがそんな解釈のまま喧嘩してしまったら、相手に対して歪んだイメージを一方的に持ってしまうことになります。
誰かに対するネガティブなイメージって、こんな感じで生まれていくんですよね。
ネガティブなイメージを抱いたまま喧嘩別れしたら、「まだ怒ってるんだろうなぁ・・・」と、腰が引けてしまうのも無理はないでしょう。

 

実際に相手に歩み寄って話を聞いてみると、相手の解釈は自分の解釈と大きくかけ離れています。
それに対してギャーギャー文句を言っても意味がありません。

ドッペルおにいさん
自分の解釈での主張はとても大切なもの。だけど相手も、「自分の解釈は間違っていない」と思っている。

それをちゃんと理解したうえで、「わたしはあなたと仲直りがしたい」という信号を送れば、物事の展開は大きく違ってきます。

相手の解釈を、ひたすら聞いてあげましょう

 

 

まとめ

 

人間関係がうまくいかずに喪失を感じるような出来事があったときは、心に見えない傷を負ってしまったり、イライラしてしまったりすることがあります。これは俗に言う、「心のモヤモヤ」と呼ばれているもの。

過去の人間関係に「けじめ」をつけられていないと、この現象は起きて、「心のモヤモヤ」はよく放置されがち。

 

人間関係が冷めたときは特に注意しましょう。

心のモヤモヤが残ったままだと・・・

  • 新しい人間関係に自信をもてなくて、どうしても浅い付き合いになってしまう
  • 相手に心を開くのを恐れてしまう
  • 相手に依存しすぎて、傷つけられるのを恐れてしまう

 

自分が相手に抱いている解釈(物語)には、注意深く耳を傾けることが大事。

相手との関係をきちんと終わらせるか、しおれてしまった今の関係に水をあげるのか考えるべき。

 

 

新たな人間関係を築いていくために、無自覚な怒りには特に注意が必要です。

だけど、気付きづらいものを意識するのって中々できることではありませんよね。

 

ですのでせめて、怒りやストレスは自分が思っている以上に沢山抱え込んでしまっているとだけ自覚するべきでしょう。

それに加え、「ぎくしゃくした人間関係を修復したい」からと言って、相手に対して怒りを抱えたまま歩み寄ろうとするのは逆効果。

何故なら、「自分が正しい」の論法で相手と会話してしまうから。

 

自分が述べる”正しい”と、相手が述べる”正しい”は異なっているので、その事実をしっかりと受け止める覚悟ができたら、相手との関係修復に臨んでください。

 

ドッペルおにいさん
感情のコントロールをしっかりやって、新たな人間関係を築いていきたいよね。あー友達欲しい!




良質な人間関係を築いていきたいなら、自分の1次感情をしっかりと周囲に伝えていこう

以下の記事を本記事の前に読まれると、もっと理解できます☆

コミュニケーションを妨げる自己防衛戦略とは

 

現実逃避をやりすぎるとロボットになる

 

 

悲しみを避けるのが問題ではなく、心の奥底の切望に気付かなくなるのが問題

 

相手から批判されたり拒絶されたりすると、わたしなんか特に自分を責めてしまいます。

きっと、ほとんどの人がそうではないでしょうか?

因みに、ここでいう『自分を責める』とは、自分を見下したり冷酷な言葉をかけることです

 

 

 

 

確かに、時には自分自身を批判的に見てあげて、「あれは自分が悪かった」と反省する時間を作ることは大事。

しかし、そんな自己批判が無意識に自動化されてしまうと、次第にコントロールできなくなり、不快な気分になる頻度が増えてしまう

 

例えばもしもあなたが、過去に周りからひどい批判を受けてきてしまっているのなら・・・
「自分には価値がない」という思い込みを無意識に生み出している可能性があることは想像つきますよね。

そうなってしまうと、相手からの批判を簡単に許してしまうようになります。
そんなあなたがやっているのは、過去からのパターンをただ繰り返しているだけ。

このように、自分自身に背いて他の人の味方をする自己防衛戦略は、
「相手との一体化」と呼ばれていて、孤独感や愛されていないという感情を覚えないようにすることが目的です。

 

 

良質な人間関係を望むのであれば、自分の感情はしっかりと確認しよう

 

現実逃避が自動化されて、無意識に繰り返していると、「恐怖」「怒り」「喜び」のうちのいずれかを抑圧してしまっていることがあります。

 

『恐怖』 『怒り』 『喜び』
唇や体が小刻みに震える 身体が熱くなる 踊りたい感覚に襲われる
叫んでその場から逃げ出したい衝動に駆られる 何かを壊したい衝動に駆られる 鼻歌をしてしまいそうになる
「怖い」と感じる 「怒っている」と感じる 「嬉しい」と感じる

 

 

また他にも、

ドッペルおにいさん

(街中で綺麗な人やイケメンを見かけて声をかけてみたい・・・)
(何かイライラするから誰かに暴言を吐いてみたい・・・)
(今手に取っている商品を万引きしてみたい・・・)

 

そんな願望が沸き起こったことが皆さん1度くらいはあるでしょう。そしてこれを当たり前のようにやってしまうのも当然好ましくありません。

なので、「願望はなるべく持たないようにしよう」などと普通は考えてしまうでしょう。

しかし意識して感情と向き合うには、願望もちゃんと考えてあげなければなりません。

 

例えば怒りを感じたとき、その裏に潜んでいる願望で多いのは
「めちゃくちゃにしてやる」「誰かを傷つけたい」ですよね。

こういう願望に気付いてしまったとき、わたし達は罪悪感を抱いてしまうかと思います。

でもよく考えてみると、この罪悪感には意味も根拠もありません

 

 

 

人が普段から見せる感情の多くは、『2次感情』

 

怒りという感情を例に考えていきましょう。

 

そもそも『怒り』とは、2次感情と呼ばれています。

2次感情があるということは、当然1次感情もあります。

では1次感情とは何なのか?

それは、怒り以外のネガティブな感情だと思ってください。
「寂しい」、「苦しい」、「怖い」などといった感情が1次感情に該当します。

 

怒ったときほとんどの方は「俺は今機嫌が悪いんだ(2次感情)ということを理解できるでしょう。

しかし本当に知る必要があるのは、怒りに覆い隠されている1次感情なのです。

 

 

 

自身の1次感情こそ分かってしまえば、その時の自分自身の心の状態が如実に現れます。

何故ならもうお分かりの通り、それが自分の本心だからです

 

例えば、

仕事で頼まれたことを忘れ、「何故やっていないんだ!」と上司からブチ切れられたとき・・・
上司は2次感情である怒りをぶつけています。
そして1次感情はおそらく恐怖とか悲しみや落胆でしょう。

上司の心の奥底にあるのは
「信じていたのに裏切られた」とか「これでは社長に怒られてしまう!」です。

もしもあなたが上司ならば・・・怒りを伝えるのではなくて、
「○○してなくて悲しかった」
「○○していないから俺は上に怒られてしまうだろう」
と、1次感情を部下に伝えると部下の心に近づくことができるのでオススメです!
すると部下も上司の事情に気付いてあげられ、部下も上司の心に近づくことができるに違いありません。

 

しかし、咄嗟に1次感情を伝えることはかなり難しいです。
何故なら、恐怖とか悲しみとか不安よりも、人間は先に怒りを感じてしまう生き物だから。

相手から怒られた場合は、相手の怒りに隠された感情を読み取ろうとする癖を身につけると、少しは楽になるのかもしれません。

 

 

自己防衛戦略の1つ『退行』

 

自己防衛戦略の1つに、「退行」というものがあるので学んでいきます。
因みに退行は、おそらく多くの方が一度は経験しているんじゃないかなと思います。

 

ドッペルおにいさん

まず退行とは、過去に用いていた戦略を再び用いてしまうことを言います。

精神的に相手に圧倒され、大人の対応をするのを諦めたときに退行はよく起きます。

例えば、誰かと喧嘩をしたり怒られたりしたときは、
ひどく泣きじゃくったり、
ベッドに横になったり、
話しかけられても誰とも話さなくなったりしますよね。

こうしてみると、一般的な現実逃避=退行であることが分かります。

 

例えば、

「どうして分かってくれないの!」
「私はこんなに頑張ってるのに!」
などといった、不安や恐怖があるレベルまで高まると、人はよく退行を起こします。

退行を起こした人は、自分が大人であることを忘れようとします。

なので当然、相手の事情などを一切考えられなくなってしまうでしょう。

見えるはずのものや相手との微妙な差異が分からなくなるので、よく感情が高ぶって自分をコントロールできなくなります。
こういう場合、周りに問題を背負わせることもあることを理解しなければなりません。

 

ドッペルおにいさん

退行とは、大人であることをやめることなんですね・・・。

 

 

定期的に感情に意識を向けてあげよう

さて、今までいくつか自己防衛戦略について偉そうに語ってきましたが、
いつの間にか自己防衛の戦略を取ってしまっている人が、仮にそれを指摘されると苛立ちや怒りの反応を示してしまうものです。

 

例えば人付き合いが苦手な私の例でいくと、

「話しかけられてから歩み寄っていたら、良質な人間関係は築けないよ。一緒に自分から話しかける練習をしていこう」
などと、どれだけ心地よいアドバイスをされたとしても、「私の何を知ってるんだ」などと不機嫌に反論したくなるものです。

一般的に怒りというのは、あくまでも非常事態で生き延びる為の方法。
積極的に感情面で利用していこうとすると、必ず行き詰まるでしょう。

しかし、一度関係性を壊すようなことをしても、それらをしっかり修復できるのであれば、怒る手段も時には有効でしょう。

ドッペルおにいさん

怒りを自分の力に変えられるようになれる人は、怒りという手段も時には有効ですね

 

とはいえ、初めは怒りを表現しても構いませんが、それが目的ではありません。
怒りに覆い隠されている感情を表現できるようになるのが最終目的です。

何故なら、他者と本当に近づいていく為には、自分の中の悲しみや渇望に気付いて、それらを表現することでしか果たせないからです。

 

例えば、

電車の中でお笑いを見て、人目を気にして笑うのを我慢したのなら・・・

家に帰ったら必ず大笑いする

親友が遠くへ引っ越してしまうとき、相手を心配させまいと泣きたいのを堪えたのなら・・・
家に帰ったら涙が枯れるまで泣いてみる

自分の思い通りにならずにブチ切れそうになったら・・・
何を脅かされて怒ってるのか探ろうとしてみる

こんな感じで感情に意識を向ける癖をつけてみてください。
騙されたと思って、一度感情をよく味わってみましょう。

 

 

本記事のまとめ

  • 私達は誰かに会うと、社会性の仮面を無意識に素早く装着します。それが原因で、自分の感情と向き合おうとする時間を取ろうとしなくなってしまいます。
  • 何か感情的になったときは、その感情が1次感情なのか2次感情なのか見つめる癖をつけてみましょう。
  • もしも奇跡的に、自分が現実逃避をしていることを認識できたら、それだけでも自身の感情に意識を向けられています。

 




定期的に感情と向き合っていかないと、思考がロボット状態になる

 

 

感情と向き合うとは?

 

 

前回の記事でも触れましたが、自己防衛戦略(現実逃避)を長期的にとっていくことに問題が生じるのであって、
ほんの一時的な措置で利用しているのであれば、自己防衛戦略は役に立つことがほとんどです。

 

 

以下の例を見れば、何となくお分かりになられるかと思います。

 

とある小さい子供が、学校へ行く途中に高学年の小学生からちょっかいを出され、転倒によって足を擦りむいてしまったとします。
学校に着いてからも、その子供の気持ちは沈んだままでしょう。

おそらくほとんどの子供は、時間の経過に頼って今を楽しく生きようとします。

これは、「自身の恐怖心から距離を置き感情に鈍感になろう」という自己防衛戦略の1つです

仮に先生から、
「足擦りむいたの?」などと聞かれてても、「こんなの平気だよ」とだけ言ってその場を後にするでしょう。

だけど・・・、平気なワケありません。

 

大人であっても子供であっても・・・

恐ろしい体験をした直後は、自分の感情と距離を置くことをよくやります

しかしその間の時間はどうでしょう?ある意味人生を無駄にしていると言えないでしょうか?

何故ならば、感情と向き合わなくなるということは、
遊びたい欲求
楽しい欲求
などといった、ポジティブな感情も全て無視するということだからです。

 

「感情を押し殺したままやるゲームは楽しいね!」
「引きずったまま食べるご飯は美味しいね!」
「怒られた後のYoutubeは最高だな!」

そんなワケないよね?って話です。

つまり、自分の感情と向き合わない状態というのは、まるでただロボットのように適応しているだけです。

 

自分の感情と距離を置いた状態(人生を楽しめない状態)のまま時間を過ごすのなんてみんな嫌なはず。

だから多くのアドバイザーは、「自分(感情)と向き合いなさい」とよく言うのかもしれませんね。

 

 

感情には向き合い方というものがある?

しかし、感情の向き合い方を少しでも間違えてしまうと、待っているのは更なる苦痛や絶望です。

上で述べた例で言えば、
家に帰って両親に「上級生からされたこと」「足を擦りむいて痛かったこと」、即ちネガティブな体験をちゃんと話し、それを両親がしっかり聞いてくれたのなら、子供はネガティブな感情と向き合うことができます。

 

ネガティブな感情と向き合えると、遊びたい欲求や楽しみたい欲求を感じることができます。
つまり、また楽しい時間を過ごせるようになっていくのです。

 

 

もしも子供が我慢できず、間違って熱血教師に打ち明けてしまった場合はどうなるでしょう?

すると、「負けるな!」「やり返せ!」などと、まるで「弱い自分が悪い」かのように言われるはずです。

これでは何の問題解決にもなりません。

今日も明日も落ち込んだまま学校に行って、
「上級生に言い返そうかどうしようか?でも怖いな」などという、余計なエネルギーを費やさなければならなくなります。

 

相談相手はしっかりと!

相談する相手を間違えると、ネガティブな感情と向き合えるきっかけを見失ってしまう!

 

 

自分の心を慰めたり気持ちを立て直させてくれる人が居る
再び自分自身の心と良質な交信ができるように、手助けをしてくれる人が居る

そんな人が身近に居るあなたは本当に幸運です。
彼らを大事にしてください。
あなたの人生に関わることです。

身近にそんな人が居るのであれば、辛いときは安心して現実逃避を行うことができるでしょう

 

 

 

ネガティブな気分はもちろん、ポジティブな気分になっても心の傷は蓄積されてしまう

 

感情の向き合い方を学んでいくにつれ、こんな疑問が浮かんできませんか?

 

こういう人は感情と向き合えている?

理不尽を言われても「あーはいはい。」とうまく聞き流せる自信があったり、

何があっても「俺って超ポジティブ!!」と気持ちを前向きにもてる・・・。

これらの人は、しっかり自身の感情と向き合えているのでしょうか?

 

・・・その答えはNOです。

 

何故なら、

「ポジティブな自分」は、自らが都合よく作り上げた「自分」であることが多いからです。

多くの人が抱くポジティブには、『擬似感情』が含まれていることがあります。

擬似感情とは・・・
まず感情のほとんどは無意識に感じるものですよね。
一方で擬似感情は、分かりやすく言えば「こういう感情を抱こう」と自らが意識して決めた感情のことを言います。

このことから、ポジティブな状態になれたからといって、感情と向き合えるワケではないことが分かります。

例えば、「いつも友達に囲まれて嬉しいな!幸せだな!」という気持ちの人は、外交的という仮面を被りながら、心の奥底にある感情や願望に触れることをしないのです。

 

重要ポイント

何か落ち込むようなことがあったとき・・・

あなたがいつもポジティブであろうが、いつも笑っていようが。
心には苦痛が蓄積されていることを私達はよく忘れてしまうんですよね。

それは何故か?
それらのほとんどは無意識な自己防衛戦略だからに他なりません。

過去のことをいつまでも引きずってしまっていると感じたら、感情と向き合うことを必ずどこかでやってあげましょう!

 

 

 

現実から逃げている人に現実を教えてあげるのは正しい?

 

「無意識の自己防衛戦略を繰り返すと、人は迷走しやすくなるんや!」
「人間はいつの間にか、相手を突き放すような言動をとってしまっていることに気付くべきなんや!」
「相手が中々自分が望んだような反応をしてくれないことがあるやろ!それは何故か考えたことあるか!?」

などと、いくらわたしが周囲に必死に訴えても、ほとんどの人は無反応だったり、人によっては憤りを覚えることも。

しかし無理もありません。
現実を思い知ることを多くの人が抵抗してしまうのは、
「人格を否定しているのか?」
「俺がこういう人間であることを、お前が受けいれるべきだろう!!」
などと思ってしまうからです。

無意識の自己防衛戦略に気付くということは、自分自身が置かれている現実を目の当たりにするということです。
それらの戦略の多くは、他者を遠ざける手段になってしまっていることを、人は中々認められません。

ついつい他者を遠ざけるよう言動をしてしまう・・・。

それはきっと、悲しみを感じるのを避けようとしているから。

 

 

人にしろ物にしろ動物にしろ・・・
「愛するもの」というのは、いずれどこかで失ってしまうもの。

それらを失うことで悲しみを感じてしまうことは避けられない。

しかし悲しみすぎるあまり、その愛するものが自分にとって重要な存在になることを無意識に拒もうとしてしまう
これが私達。

 

 

そう考えると、

本当は仲良くなりたいのに、相手を失うことを考えるととても辛いので、あえて突き放すような言動をとってしまうのは珍しいことではないんです。

悲しみの感情を感じたら特に、きちんと向き合う作業が必要でしょう。

 

では悲しみと向き合えている人とは具体的にどういう人達のことを指すのでしょう?

おそらく考えられるのは、
悲しみを味わうことで、新たな生きる活力を身につけていける人や、
悲しみを通して物事の別の側面を見出せるような人のことを言うのでしょう。

ここまでいけば、悲しみをそこまで恐れずに突き進んでいけるようになります

 

 

悲しみと向き合うことを現実は許してくれない

 

 

確かに愛するものを失い悲しむことに時間を費やすのはとても重要なことではありますが、この忙しすぎる現代社会はそれをきっと許してはくれないでしょう。

これが現実

他の大切な人達の存在があります。
くよくよしてられません

仕事があります。
→生活がかかっているから、最悪抗うつ剤を打ってでも会社に行かなくてはならない

このように世間は、
「すぐに現実に戻って様々な課題に対応しろ!」と私達にプレッシャーをかけ続けてきます。

 

人間は人生の中で様々な喪失や悲しみを体験するはず。
だけどそれを感じていくのを避け続けることしかせず、きちんと対処してこなかった人は、悲しみを抱えたまま今を生きていると言えるでしょう。

 

喪失は大きな悲しみと混乱を与えてきます。
これを防ぐ為にほとんどの人が悲しみを忘れるようにしています。
忘れるのが一番心地良いからです。

 

 

 

自己防衛戦略の1つ『取引』

 

わたしの話をさせてください。

わたしがよくやる自己防衛戦略の1つとして、『取引』というものがあります。
これも当然、悲しみを避けるためにやってしまっているものです。

『取引』を簡単に言うと、
なるべく誰かと親しくなろうとはせずに、あくまでも情報交換をし合うような関係を望んでしまうことですね。

相手が私に対して有益な情報を与えてくれたら、
何故か知らないですが・・・
私もそれに対抗して相手に何か情報を与えようと、「何か相談乗ろうか?」などとついつい口にしてしまうのです。

要するに、お互いに不満を言い、お互いに楽しみ合うといった関係ですね。

 

 

『取引』の関係においては、悲しみを感じることはほとんどありません。
更に言ってしまうと、この関係は誰とでも築けます。

つまり『取引』という自己防衛戦略は、
「あなたは私にとって特別な存在ではない。 あなたの代わりの関係はいくらでも築けるのだ」という、胸糞悪いメッセージを相手に送っているとも言えますよね。

 

関係が大切なものにならないよう、相手と取引のような関係を築いているわたしの目の前には選択肢は2つ。

 

①悲しみを感じなくて済むような安全の道を行き、つまらない関係を築きながら生きるか・・・

②悲しみを感じつつ前に進んでいくか・・・。

 

わたしもそろそろ、選ぶ必要があるようです・・・。

 

 

本記事のまとめ

  • 悲しみに対処せずに背負い続けながら生きると、悲しみに敏感になったり、悲しみに対する恐怖を感じやすくなる
  • 人は不適切な自己防衛の戦略を次々と編み出していき、それらは徐々に人格に埋め込まれていく。
  • ネガティブになったときや、ポジティブになったときは、無意識に現実逃避をしていないか確認しましょう!

 




子供の頃から取られていた当たり前の行動が、良質なコミュニケーションを妨げている

 

 

 

きっと多くの人は、価値観や考え方の異なる様々な方とコミュニケーションを図っていきながら、仲良くなりたいと考えています。

当然私達は人間なので、
たまには誰かといざこざがあって、うまくいかないことだって沢山あります。
でも、
「嫌われるのが目的で誰かと接そうとする人なんて居ないんや!」

というのが一般的ですよね。

 

わざわざ意図的に人を突き放すような行動を取るような人って、果たして存在するのでしょうか?

 

 

他者と距離をとる為に、貴重なエネルギー使ってしまう人とは?

 

 

悲しい話ですが、世の中の全ての人々が愛情に満ちた親密な関係を築けるとは限りません。

パートナーが中々見つからず、困っている人が居る
深い人間関係を築けない人が居る

というように、自分が望んでいる関係を築けずに苦しんでいる人はたくさん居るのではないでしょうか?

 

今回考えていくこと

自分自身の無意識行動の『自己防衛戦略』が災いし、理想の関係が中々築けないのではないか?を考えていきます。

 

 

自己防衛戦略が私達の足を引っ張っている?

 

 

まずここでいう自己防衛戦略とは、自身の「感情」「思考」「認知」「願望」に鈍感になる行為のことを指します。

「現実に近づかないようにする行為のことだ」と捉えると分かりやすいかもしれませんね。

 

 

上司にひどく怒られてしまったとき、感情がひどく高ぶりますよね。
私もそうですが、大抵の人は「しばらく誰にも会いたくない。そっとしておいて欲しい」などと考えてしまうのではないでしょうか?

この行動は自己防衛の1つに数えられます。また戦略としては、完全に間違いであるとは言いません。

しかし、この自己防衛戦略を無意識にやってしまっているなら話が変わってしまいます。

一度「怒られた」と感じた瞬間に、無意識に「誰にも会いたくない」という反応を毎回やってしまうと、必要のない状況でもやってしまう可能性が出てきます。

つまり何が問題なのかと言うと、
自分自身の内面と必要以上に距離を置いていると、徐々に生活の質と生きる意欲が減っていってしまうということと、
そして現実の人生と必要以上に距離を置いていると、周りがよく見えなくなってしまうことです。

 

 

これも知っておこう

普段から自分自身を見ないようにしている人は、大きく息を吸わなくなります。
そう考えれば、呼吸を滅多に意識することがない人は、よく自分から目を背けてしまっているのかもしれません。

 

 

 

自己防衛戦略は、困難を打開する上では賢明な策になることもあります。
しかし、特に子供時代に自己防衛(現実逃避)を多用してきた人は、大人になっても過度に無意識に自己防衛をすることがあるのです。

 

 

 

自己防衛戦略を多用すると、どんな問題が生じるのか?

念のためお伝えしておきますが、これから無意識な自己防衛戦略を学んでいくのは、自分自身や他者、そして自分の人生と少しでも距離を縮めていくようになることです。

日常の一部になってしまっている、沢山の戦略たち全てをやめることは難しいかもしれませんが、「この戦略に近いことをやってしまっているかも?」と考えながら読み進めていかれてください。

 

 

では何故、自己防衛の戦略を多用するのがまずいのかを学んでいきましょう。

 

例えば、

就職活動中に何度も面接に落ちて就職先が決まらない場合、現実を忘れる為に、私達は良く自己防衛をすることがあります。

家で映画を見たり、
ショッピングに出かけたり、
好きなものを食べたり・・・。

このように現実から離れることで休息を取ることがよくあるはずです。
こうすることで「次も頑張ろう!」ってなりますからね。

しかし、現実から長期間離れていることをすると、様々な問題が発生することがあるのです。

何回も面接に落ちてしまったりして、中々就職先が決まらないとき・・・

「なんて自分はダメなんだ」
「受けいれてくれなくて悲しい」

などなど厄介な感情も気付かぬうちにどんどん生まれてくるものです。

にも関わらず、毎回それらの感情から距離を置いていると、自己と距離を置きながら生きていくことになってしまいます。

このようにネガティブな感情と付き合っていき方を、現実から距離を置く方法しか知らないのならば、非常にまずいですよ!

すぐにストレスを感じたり、最悪生きる活力を失うかもしれないのです。

 

 

 

重要!

感情と向き合わない期間が長くなってしまっているのならば・・・

どこかの時点で必ず感情と向き合う(現実と向き合う)機会を見つなければなりません。

さもないと、

自分が現実と向き合っていないことにすら気付けなくなります。

 

 

 

自己防衛戦略は子供の頃から取られている

 

私達がよくやってしまう自己防衛のほとんどは、子供の頃から取っているものばかりです。

 

例えば、両親から「注目されない」と感じている子供が居たとします。

幼い子供にとって、両親と愛着な関係を築いていけないことは死活問題。
なので当然、親から注目されようと子供は一生懸命になります。

母親は、部屋を掃除したり、お風呂掃除をしたら子供を見てくれる
父親は、勉強をしたり、コーヒーを入れたら子供を見てくれる・・・

そんな親子関係を築きながら育ってきた子供は、

大人になってからも感情を中々表に出すことなく、「誰かに注目されたい」という一心で行動するようになっていきます。

確かに、他者にうまく注目できる能力は今後役立つこともあります。
しかし問題なのは、「本当は自分にも注目して欲しい」という心の叫びに、中々気付けないことにあります。

そもそも人間というのは、自分のことを話したい生き物です。

注目してもらいたいが為に相手の話をひたすら聞くのも構いませんが、そんなことでは延々と話し続ける相手に対してイライラしてしまうのがオチ。

こういう人は、
本当は自分のことを話したい欲求を感じているはずなんです。
だけど、頭に浮かんでもすぐに打ち消してしまっているのでしょう。

 

このように、

かつて自身の心を守っていた行動パターンが、今現在の人間関係を築く妨げになっていることが滅茶苦茶多いのです。

無意識な自己防衛戦略が当たり前になってしまうとやがて、心が助けを求めていることに気付きづらくなるので、これでは色々な問題が発生してしまいます。

 

そんなこと言われると、

じゃあその人に、「本当は注目されたいんだよ」って教えてあげたらええやん!
と思われるかもしれませんね。

 

だけどもしもその人に、
「自分は子供のときから今まで、注目して欲しいという欲求を無視してきたのか・・・」と何も考えずに気付かせてしまったらどうなると思いますか?

きっとその人は感情が高ぶってしまうに違いありません。

 

自己防衛戦略のポイント

長期間無意識に自己防衛戦略をとってきた人は、それ以外の方法を知りません。

つまりこのケースで言うと、
「相手に注目することを辞めてしまうと、誰も自分を見てくれないのではないか?」と、無力感や不安に襲われてしまうことは間違いないのです。

そういう落ち着かない状態のときに、人間は新たな関係の築き方を知ろうとするのでしょうか?
いいえ、ほとんどの人は抵抗するはずです。

 

 

このことから、大切なのは自分の感情としっかり向き合うことが重要であることが分かります。

次は、定期的に感情と向き合っていかないとロボットになるについて書いていますので、参考にしてみてください。




相手の嫌なところばかりに目が付いて困ったときは、自分の自信が低下していないかチェックしよう

 

 

☆こちらも参考にしてください☆

自信を回復させる便利なメガネとは?

自信を失うような状況になったとき、人はどのようにして自信を修復するのか書いています。

 

 

 

どうして相手の嫌な部分にばかり目が向いてしまうのだろう?

 

ある誰かから自己肯定感を打ち崩された(自信を失わせる)状況のときによく取ってしまう行動は、話を突然変えて、自分が特に優れているものを持ち出し、優位性をおおげさに伝えようとすることです。

 

都合の悪いことで責められて、ついつい話を変えてしまう理由のほとんどは、自信が低下したからなんですね。

 

話題転換①

パートナーとドライブしている時に・・・

夫の運転の荒さを妻が指摘すると、「そういうお前だって、何度も壁に車を擦ったりしただろう」

話題転換②

自分の同期が昇進したことを伝えられたときは・・・
「アイツって仕事大好きだからね~。俺はプライベートを特に重視しているから、仕事だけの人生なんて俺は嫌だな」

話題転換③

仕事の同期が自分よりも様々な部署で人気者だった場合は・・・
「確かに面白いかもしれないけど、ただの目立ちたがり屋なだけじゃん」

話題転換④

友達の恋人がイケメン・美女でお金持ちの場合は・・・
「確かに顔はいいけど、性格とか悪そうじゃない?幸せになれるの?」

話題転換⑤

自分が嫌っている人が仕事ができる人で、それがむかついた場合は・・・
「でもあの顔や性格はひどいよね」

 

このように話題を変えていく理由は、

認識を歪ませることにより、相手の能力や成功がもたらす自分への脅威を小さくし、その脅威から身を守ろうとしているからです。

 

 

ここを覚えておこう

自分の能力や成功を、もしも相手が「脅威だ」と感じてしまうと、「あの人の劣っている部分に注目しよう」と考えるようになるんですね。

「何故相手の嫌な所ばかりに注目してしまうのか?」

そんな疑問をもったときは、相手から何かしらの『脅威』を感じていないか立ち止まって考えてみましょう。

 

 

 

認知が歪むメガネを相手にかけさせてしまった時に心がけたいこと

 

ではもしも、相手がしょっちゅう顔を合わせる人で、自分の能力や言動が相手に影響することがあるのなら・・・
既に相手はあなたを歪んだメガネで認知している可能性が高い

 

認知が歪んでしまうメガネを相手にかけさせ続けていると・・・、いずれ偏見差別をされてしまう可能性も。

ですので、対策を学ぶことは必要です!

 

認知を歪ませるメガネをかけた相手からの脅威を和らげる方法をご紹介しておきますので、参考にしてください。

 

 

①謙虚に振る舞う

無知のフリをするのもあまり良くはなく、更に私達に脅威を抱いている相手に対して自慢げに振舞うのも良くはありません。

もしも相手よりも優れている所が見つかったときは、そのことをベラベラ話すのではなく、「私にも弱点がある」ことを相手に伝えるのです。

こうすることで、
「この人も実は苦労してるんだ」
「この人も弱点がある人間なんだ」
という印象を与えることができるので、相手の自己肯定感を高められることがあります。
少なくとも、相手の気持ちを穏やかにすることができるかもしれない。

ただし、相手が元々攻撃性の強い人ならば、弱点を伝えるとそこを突かれます。

 

 

②相手の人生において意味のあるものに触れる

相手のことをよく知らない場合は、質問をすると良いでしょう。

例えば、
相手が目指していること
価値観
今までどういうものを達成してきたか
夢や未来

など、相手の人生にとって意味のある大事なことに気持ちを向けてあげるのです。

こういった質問を自分への見方が歪んでいる相手にしてあげれば・・・あら不思議!

自分に対する認知を改めようとしてくれるんです。

例えば相手が、「仕事ができる人間として見られたい!」と思っているのなら、
「この仕事は○○さんすごく得意だと思うのですが、是非コツを教えてもらえませんか?」
と言えばいい。

しかし、これは当然の話ですが、
「自分の容姿に自信がない」と思っている人に、
「唇がまるで石原さとみさんみたいにぷるぷるですね~!」
などと言うと逆効果になるので気をつけましょう。

相手の大事なものが分かっていないのにも関わらず、無理に褒めるのは相手を煽るだけです!

だからこそ、相手が大事にしているものを見極めるのがすごく重要になるのです。

 

 

③共通点を探す

よくあるのは、

「年収でパートナーを選ぶ人はとんでもない」
「今の若者はITオタクだ!」
「昔の人は頑固だ!」

みたいな、あいつらは駄目だ」という歪んだ思い込みです。

こういう場合に私達の頭の中にあるのは、
「俺はあいつらとは違うんや!」というものです。
つまり、「自分達ほどは善良で賢明で一生懸命では無いだろう」と思っているのです。

これも思い込みを強めてしまう原因の1つになります。

もしも私達がこういう相手と対峙しなければならなくなったときは・・・
とにかく共通点を探しましょう。

当然、その共通点が相手にとって重要であればあるほど効果的です。

例えば、
自分も相手もゴルフが好き
好きな歌手が一緒
などですね。

こんな簡単な事を指摘してあげるだけでも、
自分のことを「あいつら」から「俺たち」へ移行させることができます。

これまでの記憶や経験の中に、何かその人と共有できるものは無いか探してみてください。

すると相手は、あなたの存在を自分にとってのマイナスからプラスへ認識を変えてくれるに違いありません。

ただ注意したいのは、共通点は事実でなければいけないことです。
無理に作り上げるとあとが非常に厄介です。

 

 

 

本記事のまとめ

  • 他人に何かしらの脅威を感じた人は、無意識に相手に脅威をお返ししようとするので、「自分は相手にどんな脅威を与えるだろうか?」と考えることはとても大切ですね。
  • 逆に、自分自身が相手に脅威を返そうとしたときは、「良いことは何も無い」ことを覚えておかれてください

 

になるでしょうね。




人間関係をうまく築いていくコツは、相手が大切にしていることを把握して自信を失わせないことにある

まず初めに・・・

私達は自分に自信が無くなると、自己肯定感というものが低下します。

自己肯定感が低くなると、感情がすぐ不安定になったり、物事をネガティブに捉えやすくなります。
これが長い間続くと負のスパイラルに陥り、よっぽどのことが起きない限りはこのままずっと堕ちていくことになる・・・。

 

って、そんなワケあるかーっっ!!

 

 

自尊心が低下してネガティブな気分に陥ったとき、どのように自尊心を修復しているのか

 

 

自己肯定感が低い人は確かに居られるのですが、身近に居る人たちみんながネガティブなのかと言うとそうではありません。
そして逆に周りの一人一人が、極端に自己肯定感が高いというワケでもありません。

自分よりもすごい人を見かける度に、

「自分はダメなヤツだ」と感じて、全員が全員そのまま無気力状態になっていると大変なことになります。

 

自分よりも優れている人を目の当たりにしたとき、普通に考えてみれば自信はかなり低下するはずなのですが、

にも関わらず、一体何が私達を救ってくれているのでしょうか?

 

今回お伝えしたいこと

その理由というのは、
自己肯定感(自信)がすぐに低下してしまうのを防ぐ為、私達が自分が優位になるよう無意識に物事を見ているからです。

 

つまり人間は、

自分よりも優れた人をまともに認知すると自尊心が低下するので、それを防ぐ為に素早く”メガネ”をかけているのです。
これは当然無意識なので、本人はメガネをかけていることに気付いていません。

 

 

自信の低下を防ぐ、見えない便利なメガネとは?

では具体的に、このメガネはどういうときにかけて、私達の”何”を守ってくれるのでしょうか?

心当たりがないかチェックしながら読み進めてみましょう。

 

①自分よりも優れていそうな相手を認知したときにメガネを装着

これは、自分よりも能力がある人を認知した時に、相手よりも優れている所に注目しようとすることを言います。

例えば、あなたが自称「イケメン」だとしましょう。
大きい声では言わないけど、実はすごく自信があります。

そんなあなたが町やテレビで「この人かっこいいな」と思ってしまうような人を認知したときに思うのは?

おそらく、「目は俺の方がかっこいいな」とか「俺の方が身長は高いな」などと考えるはずです。

こういう場合ほとんどの人は、「やっぱり俺の方がイケメンだったわ」と浸り顔で確信します。

当然その人に脅威は感じなくなったので、メガネを外します。

 

②相手が自分よりも成功しているときにメガネを装着。

例えば、
相手が唯一無二の存在なら、「この人が成功したことで、自分にも何か影響が及ぶ。ある意味自分の成功とも言える」
などと考えることを言います。

 

③相手の方が自分よりも優れているときにメガネ装着

自分よりも相手の方が明らかに優れていることが分かると人間は、相手が自分にとって脅威なのかそうでないのか?と、考え方が変化します。

例えば、
あなたが自称「イケメン」の面接官だとしましょう。

そんなある日、とんでもない美少女が面接にやってきました。

このときあなたは、「俺とこの美少女のどっちがイケメンか白黒つけてやるぜ!」などとは考えませんよね。

なので当然、相手の美貌は自分のイケメンさには関係ない(脅威はない)と判断しメガネを外します。
(※もしも面接にきたのがイケメンならば、状況は①になります)

 

④「相手の優れた資質が自分の脅威になる」と判断した場合

①~③の状況でメガネをかけても効果が無かったり、自信の低下が防げない場合は、

相手を無視したり邪魔したりして、相手の脅威に立ち向かいます。

例えば、
自分の容姿にコンプレックスを感じているあなたが、イケメン同期が昇進したことを知ったとします。

この場合、あなたは認知が歪んでしまい、このイケメン同期を嫌いになったり嫉妬しやすくなります。

「自分にとってこのイケメンは脅威だ!」と考えるワケではありません。

自分の容姿に自信がないせいで、イケメン同期が出世したことで相手を嫌いになったのです。
これに気付かずに多くの人は、「アイツはそこまで仕事ができるヤツじゃないのに!」などと考えることが多いでしょう。

同期は仕事ができないワケではないのに、メガネをかけて認知が歪んだ私達は、アイツが仕事ができないように本当に見えてしまうようです。

 

 

とはいえ、自己肯定感を高めてくれるこのメガネは最高です
何せ自分に自信を持たせてくれるのだから。

 

例えば私の場合なら・・・。

自称「心理学芸人」なので、まわりにいる知人よりも相手の心理には詳しいと自負しているし、何より話せばめちゃくちゃ面白い人だと自負しております。

つまり私の自己肯定感は、「心理に詳しい」「面白い人」2つで構成されていると言えます

仮に私が周りから
「運動ができないね」とか「芸術センスの欠片もないね」などと言われても、メガネをかける必要もないし気にする必要もありません。
何故なら運動も芸術も、私が私であることにとっては少しも重要ではないからです。

だけどもしも、
知らない内に色々な人から嫌われたり、「なーんか話してもつまんない人だね」などと言われたりすると、簡単に自己肯定感を打ち砕かれます。

 

 

嫌われたかも?と感じたときにチェックしたいこと

ここから書くことは是非とも覚えておいて欲しいです。

まず私達を判断する相手はそれぞれ、その人独自の自己肯定感を持っているもの。
そして相手の自己肯定感は、その人にとって何が大事かによって全て決まります。
つまり、あなたがそれに対してギャーギャー言っても無意味

自己肯定感を打ち砕かれた人間は、それを守ろうと無意識にメガネをかけて自分を守ろうとします。
ご存知の通り、そのメガネは認知を歪めます。

もしも相手にメガネを装着させてしまった場合、あなたがとるべき行動は1つ。

それは、相手が一体何を大事に考えているのか探ることです。

 

絶対覚えておいて!

ほとんどの人は、
「自分の容姿」
「頭の良さ」
「社会的地位」
「自分の仕事」
などを大事に思っています。

これらを疎かにし、相手の自己肯定感を脅かしてしまうと、相手は私達のことが徐々に見えなくなっていくことを覚えておきましょう。

 

あなたが相手の自己肯定感を知らずのうちに打ち砕いてしまっているような人であれば・・・
まぁ、覚悟した方がいいですよ。

 

 

本記事のまとめ

  • これから人間関係を円滑に築いていきたいのであれば、相手が自信を失くすような言動は控えるべきでしょう。
  • 「自分に自信がなくなっている人はメガネをかける」と、覚えておきましょう。

 

 




自分よりも弱い立場の人間に強気な態度を取ってしまう。その理由は必要な努力を怠る、とある心理が働くから

本記事の内容

 

 

 

step
1
地位が高くなると思い込みに振り回される

私達は権力を手にすると、相手に関心を向ける努力をしなくなる。

 

 

 

 

地位が高くなると思い込みに支配されてしまう

 

私達が物事をよく思い込んでしまうのは、人間には「認識する」という行いの負担を減らしたいという欲求があるからなんですね。

すると当然、特に相手に対する認識を最小限に済ませようとする人も判明してくるはずです。

そう、ある程度の力を持ったとき、より一層人はこの傾向が強くなっていくことが分かります。

私たちは、相手を「自分より弱い立場だ」と見なした瞬間、
相手に対する認識を最小限に収めようとする心理が、無意識に強く働いてしまうようです。

 

権力を得ると偉そうになるのは

人が力を得たとき、無意識に力のない人との間に心理的距離を保とうとする

その為、「細かい微妙な部分まで読み取らなくてもいいよね」と、意図的に相手に関心を向けなくなってしまいます。
つまり、相手の気持ちを読み取る努力を怠ってしまうのです。

 

面接で例える

よく聞くのが、「就職活動の面接をやるのはほぼ意味がない。あんな短時間で求職者のことなど何も分からない」というもの。

今までの話から考えれば、これはある意味正しいと言えますよね。
求職者を選ぶ立場にある人は、当然求職者から見れば力があります。

仮に面接官が、
「相手よりも自分は力があるから思い込みに支配されているかも。だから情報1つ1つを慎重に、変に偏った情報だけに心が奪われないように気をつけよう!!
と、ずっと意識していられる自信があるのなら何も問題はないでしょう。

しかし面接官は応募書類を見て、例えば
「前職は短期間でやめてるな・・・」などと感じた瞬間、ほぼ全ての人がネガティブな思い込みに支配されてしまうはず。

それに面接官は、辞めた理由を確実に聞く必要があるでしょうし、
「おどおどしているから、この性格が何か関係あるのだろうか・・・?」などと推測しながら話を聞かなければなりません。

このことから考えると、「面接官はこんな短時間で自分の何が分かるんだろ?」と思ってしまうのも頷けますよね。

面接官が、終始思い込みをせずに相手の正確な特徴を理解するなど、無理な話。

 

 

権力を持った人の思い込みは時には役に立つ

ある程度力を持つと、人はより一層相手の性格を思い込む傾向が強くなることは分かりました。

とはいえ、「力をもつ人の思い込みは全て間違いである」ことではありません。

ある程度権力を持っているからこそ、より的確に認識が行えることも、状況次第では起こります。

 

社内のチームリーダーを例に

例えば、

社内でチームを組んでいるときに班のリーダーは、課せられた目標の達成の為に、メンバーのモチベーションを高めようと相手に関する情報を見極ようと努力することがあります。

権力を持った人は、必ずどこかで相手の印象を掴む必要がある状況に陥ります。
そういう場合は、特に相手に対する認知をある程度正確に行おうと努力するのです。

 

 

ココを押さえておくこと

つまり、
上司(権威をもった人)が本当に私たちに関心を抱くのは、そうすることが自分の目標達成の為に役立つときがほとんどということですね。

悲しい話、上司は私たちに

「この部下はどれくらい有用なのだろう?」
「この部下に何ができるのか?」
「自分の利益にどれほど関われるのか?」

などと、「部下を時間と精神的エネルギーを費やして知る投資をすることで、どんな見返りが望めるのか?」
上司にとってはそれが全てなのです。

 

 

ではもしも、会社の上司から既に「俺に利益を与えないヤツだ」と思い込まれてしまわれているのなら、もう打つ手はないのかと言うと・・・、

いいえ。そんなことはありません。

 

上司にちゃんと自分を見てもらおう

もしもあなたが上司から有用な存在だと見られ、且つ「しっかりと自分を見て欲しい」と願うのであれば・・・。

「上司のあの人が、今どんな願望を持って、どんな問題を抱えているか?」を知ることが重要です。

つまり、
「どこで自分の助けを必要としているのか?」
「目標の負担を軽減させる為に自分に何ができるのか?」
「上司の仕事で順調にいっていないのは何か?」
をしっかりと考えて把握してあげるということですね。

一番手っ取り早いのは、上司が助けを必要としているときに、「手伝いましょうか?」と言ってあげることでしょう。

すると、上司のあなたに対する認識は大きく変わります。
他にも、仕事を頼まれる前に「この仕事やりましょうか?」と言うのもいいでしょう。

 

 

これを覚えておきましょう!

私達の上司は確かに、人を見下すようなネガティブ発言が多いでしょう。

だけどそれは、

人間は人の上に立つと、どうしても利益だけを追い求めるようになってしまうがゆえなのです。

ですので、

「上司は多くの責任を担っていて、多くの仕事を抱えているものだ」くらいは理解してあげることも必要です。
(だからといって、部下を傷つける発言は許せるものではないのですが。)

しかし勘違いしないで頂きたいのは、
「力がある人に分かりやすく近寄って、自分の長所をアピールしましょう」ではありません。

相手の自分に対する認識を改めさせたいのなら、
「どうしたら自分は相手の役に立てるだろう?」と常に意識しておくことが重要になります。

 

 

本記事のまとめ

  • 上司に対し、「自分の良いところをしっかり見てほしい」と思ったときは、真っ先に上司の状況を把握しましょう
  • 上司が自分に求めているもの・・・。それを理解して応えてあげれば、間違いなく感謝されます。感謝されたとき、必ず上司は私達を見ようとするでしょう。

 




悪い第一印象を覆したいのであれば相応の覚悟が必要。果たしてあなたの中に目立つ覚悟がありますか?

 

本記事の内容

 

 

 

step
1
第一印象は変えづらいから重要視される

今日もこれからも、他者はあなたを同じように見ようとするから印象が変わらない!

 

step
第一印象で相手を決め付けているとどうなるか?

相手の第一印象は、相手の能力や性格で決め付けられてしまう

 

 

 

第一印象が重要視されるのは、最初の印象を変えるのが困難だから

 

さてまずは、第一印象について学んでいきましょう。

 

誰かに対する最初の印象が強烈過ぎたとき、人は良い方向にも間違った方向にも導かれます。
そしてそこで得た情報は、その後の情報の解釈と記憶にも影響を及ぼしてしまうでしょう

 

例えば、
テスト期間中に家に帰ってきた自分の子供が、100点満点中20点という算数のテストの結果を一番初めにもってきたとしましょう。

ここで当然親は、「うちの子供は勉強ができないのでは?」と考えます。
家庭教師を雇おうとしたり、塾に通わせようかどうかとあれこれ悩みもするはずです。

しかしその翌日、子供は社会のテストでは90点、理科のテストでは95点をとってきました。
極端ではありますが、冷静に考えればこの子供はそこまで頭が悪いワケではありませんよね。

にも関わらずほとんどの人は、
「うちの子供は勉強ができないんだ」と結論付けてしまう傾向があります。
子供が親の「思い込み」を覆すには、全教科80点以上をしばらく続けないと厳しいかもしれません。

そして何より問題となるのは、
そこまで頭が悪くないのにも関わらず、「お前は勉強ができない」という烙印を押し、その子供の可能性を奪ってしまうことがあるということ。

たった1教科が苦手なだけの優秀な子供のやる気、そして将来を奪う。
この罪はとても重い。

 

因みにこれも印象が絡んでいる

よく自分の両親が、いい大人に成長した自分を未だに心配してくると言う人が居ます。

これはおそらく、

親の中では、子供を最初に認識したまま止まってしまっているからだと言えますね。

 

 

最初の印象を変えるのが不可能ということではありません。
ただ、「めっちゃ難しいんだな・・・」ということは覚悟しておきましょう。

 

 

印象を変えるのが難しいのは、思い込みに原因がある

 

良い第一印象を与えられた人間関係は、当然長続きしますよね。
つまり長続きしているということは、相手から悪いイメージを持たれることなく済んでいるといえます。

『自分』という私のことを知っている相手は、今までもこれからも、変わらず同じように私達を見ることでしょう

そうつまり、

いつも通りに・・・同じように私を見ようとするから、印象を変えてくれないんです!

 

 

思い込むと見えなくなる

私はあるとき「真面目でおとなしいね」と言われたことがあります。こんなに面白いことを言っているのに・・・。

だから当然、多くの人にたくさんの冗談やギャグを言いました(笑)
でも結局、周りの意見は変わりませんでした。

周りの人は本当頑固だな

私の良さを分かろうとしないな

人の話を聞かないんだな

・・・いいえ、違いました

周りの人は、見えているはずのものが目に入らなかったのでしょう。
単にひとりひとり、「思い込み」が違ったのです。

周りが私に抱いている思い込みに余程そぐわないことが起きれば、気付いてもらうことはできたかもしれません。
しかしほとんどの場合、僅かに違う程度だと、無視されたり解釈し直されたりして終わってしまう

 

第一印象を変えてほしいなら?

あなたが相手に、「自分に対する印象を変えて欲しい」と願うのであれば、方法は2つあります。

よほど目立つことをする
もしくは諦める

です。

 

 

とはいえ、第一印象からの強い思い込みにも良いところがあったりはします。

 

良い思い込み・悪い思い込み

例えば誰かから,

「優しくて素敵ですね❤」という第一印象をもたれると、多くの人は「他にも優れた特質をもっているに違いない」と思います。

こういう「思い込み」のまま事が済めば何も問題はありません。
しかし思い込みというのは、矛盾箇所が見つかると激しく抵抗してきます。

今までは「優しくて素敵!」だったのに、そんな相手がもしもどこかで誰かの悪口を好き放題言っているところを目撃すると、間違いなく相手に対して不快感を覚えますよね。

私達人間は、この不快感がとにかく嫌いなので、「この不快感を無くさなければ・・・!」と無意識に感じてしまいます。

不快感を無くす為に、私達がとりがちな行動はおそらく2つです。

①「あの人は何も言わなかった。いいね?」

と、無視をする

②「実はあの人は良い人ではなかったんだ・・・」

と、相手のイメージを変え改める

そもそも第一印象という情報だけでは、相手の本当の姿は決められるはずありません。

しかしそれでも、第一印象を参考にしてこれからも相手と付き合い続けようとするのが私達です。

「あの人は誰にでも優しい。・・・だから他にもきっといい所があるはず」
そう考えておかないと、私達は些細なことで不快感を覚えるハメになってしまうのだから。

 

つまりまとめると、

「第一印象が悪ければ、人間関係に甚大な影響を及ぼし、周囲を失望させてしまう」

「第一印象が良すぎると、そのイメージを必死に守ろうと無理をして自分を飾ろうとしてしまう」

とにかく第一印象を良くするのも大事かもしれませんが、失望されてしまうときは面倒なことに・・・。

 

 

最初の印象で相手を決め付けていると、思い込みの被害者になる

 

ではそもそも・・・
私達が物事を強く”思い込んでしまう原因とは何なのでしょうか?

その理由というのが、
私達が様々なものを無意識に「他の人も自分と同じように考えたり感じたりするはずだ」と考えてしまうことにあります。

一度こういう考えが凝り固まってしまうと、相手の立場になって考えることができなくなってしまうのです!

 

「相手の立場になって考えよう」って?

相手の立場になるというのは、
相手の言葉や行動の中からヒントを探って、
そのときの状況を注意深く考察し、自分自身の視点は一旦忘れて・・・
相手の視点になって意識して考えてあげることを言います。

必要な時に無意識に、相手の立場に考えられる人間になれたら問題はありません。
しかし、これを毎回意識して行うのは無理なんですよね。

つまり、「他の人も自分と同じように感じているはずだ」と無意識に思うことで全て済ませることにしたのです。
何せ私たち人間は、楽をしたい生き物且つ、認知的ケチなのですから。

だから人に対するイメージは、中々変わらないのです。

 

 

これも知っておこう

恥ずかしがり屋な人は、
「みんなこういうとき恥ずかしがるよね」

落ち込むことが多い人は、
「こういうときはみんな落ちこむものだよね」

汗っかきな人は、
「自分みたいに涼しい日に汗をかく人もいるよね」

浮気をする人も、タバコを吸う人も、
「え?だってみんなやるでしょ?別に自分は正常でしょ?」

・・・のように、「他の人も自分と同じ意見だ」と思ってしまう傾向があります。

このように私たちは、思い込みという傾向を利用することがあります。
さもないと、人生やってられませんからね。

 

 

以上のことから、

思い込みというのは意識して生まれるものばかりではないことが分かります。

皆さん自覚はありません。
だけど、必ずあの人は思い込みで私たちを見ています。

 

ココに注意

第一印象や思い込みというのは、中々変わらない。

ですので、「あの人が理解してくれるまで、俺はいつまでも待つんや!」

という考え方は間違っていることが分かります。

 

 

 

そもそも、”○○を思い込む”とは何だろう?

 

普通私たちは、ある特定の人を認識すると、「この人は○○(性格とか能力)だから○○だ」と憶測します。

 

例から学ぶ

例えば、

会社を頻繁に休む人が居たら、「真剣味が足りない人なんだな」

相手がキレたら、「この人は怒りっぽい人だ」

などと考えますよね。

確かにこれらの憶測が正しい場合もあるでしょう。
しかし多くの方々は、「あの人の行動の中で、性格や能力が影響したものがどれだけあるのだろう?」
と、考えたことがないはずです。

もしかしたらあの人がよく会社を休むのは、子供が病気にかかってしまったからかもしれません。
これだと、その人がどれだけ仕事に真剣でも会社を休むしかありません。

相手に怒りたくないとどれだけ思っていても、抱えているストレスが尋常じゃないなら怒ってしまうのも無理はないでしょう。
しかも、怒りっぽい原因を作っている上司のことなんて、自分で到底コントロールできるものではないはずです。

それに、休む人も怒りっぽい人もみんな、
「こういう状況の人間ならみんなやるはずだ」と思っています。

冷静に考えれば、こういう状況で「お互いの気持ちを理解し合おう」というのは無理な話ですよね。
しかも話さないと分からないのに、相手は思い込みのせいで話が聞けない状態です。
「は?」ですよね

 

 

今までの話を聞いても「ちょっと何言っているかわからん」という人は、
「人間というのは認知倹約家で、時間と労力を最低限で済ませる生き物なんだ」ということを踏まえて、

人が思い込みをするときは、以下の原則を用いていることだけは覚えて帰ってください。

 

思い込みの原則

①何かの点で自分に似ている人は、おそらく他の点でも自分に似ている

例えば、
人見知りで友達が少ない人が、人見知りの相手を見つけると「この人も友達は少ないはずだ」
と考えてしまう

②優れた特質を何か1つ持っている人は、他にもたくさんもっている

例えば、
相手がイケメンや美女なら、「頭が良い」「友達が多い」「出世している」などと考えてしまう

③「○○は○○であるべきだ」と、グループ分けして決め付ける

例えば、
「女性は○○だ」「男性は○○だ」「ふつうは○○だ」など

※「男は強くあるべきだ」と思い込んでいる人は、女々しい男性を見ると何故か無意識に失望しようとする。

これらの原則に従い、
今日も私たちは相手をいつも通り思い込み、理解しようとしていることを忘れないようにしましょう。

 

 

う~ん。もっと分かりやすく伝えるとすれば・・・

 

例えば、

3年間で転職を5回している人が2人居たとしましょう。
これを知った相手の対応は、能力や性格などで決め付けられてしまうので・・・

ある人のことは、
「この人はいつも真面目で頭も良いから、きっと自分にふさわしい仕事を探しているのだろう。まぁこのご時勢、合わなかったら転職するのは当たり前だし」と判断する。

別の人のことは、
「この人は失敗ばかりでよく怒られている人だから、どの会社でも怒られて嫌になってやめているのだろう。そんなことで転職するとか何考えてんだ!」と判断する。

これってめちゃくちゃ理不尽だとは思いませんか?
多くの方が思い当たる節があるのではないでしょうか?

 

 

本記事のまとめ

  • 「第一印象を大切にしましょう」と言われるのは、万が一相手に悪い印象を与えてしまったときに苦労してしまうから!
  • 例えば、あなたが会社で頻繁に遅刻しており、周囲からの遅刻のイメージを変えたいと願う場合は・・・。10分程度早く出勤しても目立たない。 イメージを変えるんなら、1時間くらい早めに来ないとあなたの行動は無視されるでしょう。