行動は感情で決まることはない
今回学ぶこと
- 感情により、何らかの行動をする傾向が高まる
- 何故復讐を考えるのか?
Lesson1
感情により、何らかの行動をする傾向が高まる
当然ながら感情というのは私たちに影響を及ぼしてきて、様々な行動をとらせようとしてきます。
そして特定の感情を経験した時に、特定の行動を起こす“見込み”のことを行動傾向と呼びます。
行動傾向とは?
- イライラすれば、声のトーンや表情、姿勢、態度が変化する。
- 会社に遅刻しそうなときは、いつも以上に車のスピードを上げ過ぎてしまう。
(自分が望めば安全運転で走ることもできる) -
もしも誰かに腹を立てているときは、思わず怒鳴りつけてしまいそうになる。
(自分次第で穏やかに話をすることはできる)
ポイント
つまり傾向というのは、
「必ずそうしなければならない」「それ以外の選択肢がない」
ことではないのです。
ただ、私たちがその行動を取りやすいだけ。
例えば、こういう経験はありませんか?
- 血圧や心拍数が上がり、興奮状態になる
- 胃がむかつき、手汗がでたり手が震える
- 目の前の作業に集中できず、逃走したくなる
- そわそわしたり早口になったり、うろうろ歩き回ったりする
どの場合も、ある行動傾向のどれか(あるいは全部)を含んでいます。
こう見てみると、私たちは感情にコントロールされているように思えますね。
しかし、感情が私たちの行動をコントロールすることはありません。
極端な話、悪魔のような心を持ちながら、天使みたいな顔で穏やかにお話しすることができるはず。
好きでもない人に、「愛してるよ」って言えます。
ブチ切れて周りが見えなくなっている状態でも、
喉が渇いたら水を飲むし、恋人から着信があれば即出るし、尿意を感じたらトイレにだって行けます。
もちろんどれもこれも、そうしなければならないわけではありませんよね。
また、逃げ出したい気持ちを抑えて恐怖に打ち勝った経験だってあるはず。
これは、逃走する傾向を持ってはいるが、そうしないことを選択した結果なのです。
参考
テストを受ける
クラスの高嶺の花である女子をデートに誘う
仕事の面接に行く
お偉いさんの前でスピーチをする
などなど、わたしたちはどこかで恐怖と闘ってきています。
まとめると、
感情とは?
感情をコントロールすることは確かに難しい。
しかし、行動というのは支配できるものなのです。
「感情が行動を左右する」という考えは、強力な幻想に過ぎません。
注意ポイント
強い感情に囚われてしまうと、後々後悔するような行動をとってしまうことがあります。
近くのものを叩いて壊したり、叫んだり、人に当り散らしたり、お酒に溺れたりと破壊的な行動をするようになるのです。
すぐに怒ったり、すぐに誰かに手を上げたり。
こうした行動の原因は、感情であるかのように見えますが違います。
私たちがこうした行動をするのは、そんな悪い習慣を育ててきてしまったからに過ぎないのです。
ここだけ覚える
「自分は今こういう風に感じている」というのは意識的に認識し、かつ行動を観察することができれば、
どんなに強い感情があっても行動をコントロールすることは可能。
確かに怒りや恐れの感情は中々止まってくれないかもしれない。
でも行動は、自分で決めれる。
Lesson2
何故復讐を考えるのか?
許せないことをされると、どうして復讐しようとしてしまうのでしょうか?
復讐心は、時間の経過と共にどんどん小さくなってくれるものもあれば、どうしても気持ちがおさまらないものもあります。
では、中々消えづらい復讐心とはどういうものなのでしょうか?
復讐心というのは、やり返してこない相手であればあるほど、燃え上がってしまうことが分かっています。
参考
インターネットの世界では、匿名を利用して色々好き放題文句を言う方々で溢れています。
その理由も明らかで、「悪口を書いても相手は何もやり返せない」と分かっているからです。
些細な事でムカついて、ストレスを発散する為にネットで悪口を書いて大暴れしても
怒りは消えません。
それらは無意味な行動だということに、いつまで経っても気付かずにいると、
いつの日からか、発散できずにいるストレスを、自分の人生や家族に向けるようになります。
ですので、もしも「復讐したい」という気持ちが芽生えたときは、
「やりかえしてくるかもしれない」
「やってもいつか自分に返ってくる可能性がある」
と、少しでも考えてあげるだけで怒りはおさまります。
これにより、感情をコントロールしやすくなるのです。
ここだけ覚える
「もしかしたらやり返してくるかも・・・」
これを常に意識する習慣を身につければ、やり返すという無意味な行為が減る