人の習性を知って、人間関係に光を

人間関係の関わり方は、大きく分けて3つあると言われています。

 

①相手を脅して恐怖を与える関わり方

例を挙げれば、犯罪者や一部の権力者のように、求めているものを相手から奪い取る方法。

 

②自分が求めているものを与えてもらう為、相手に媚びる関わり方

これはその名の通り、「どうかお願いします。お恵み下さい!」です

 

③ギブアンドテイクな関わり方

相手が求めているものを与えると、相手も自分が求めているものを与えてくれる。

 

どう見ても、一番まともなのはですね。

ですので今回は、このギブアンドテイク法について詳しく学んでいきます。

 

まず私達人間が欲しているほとんどのものは、基本的には他者がもっているものです。
ということは、あなた自身も他者が求めているものをふんだんに所持していることになります。

 

一般的に幸福な人はより多くの幸福を周囲に与えようとするので、幸福な人自身はどんどん願望が満たされていきます。
その為、他者の願望に対しては、はるかに寛大で思いやりがあるのです。

逆に欲求不満に暮らしている人は絶えずイライラしているので、周囲に多大な迷惑をかける恐れがあります。

 

 

 

一体何が問題を起こしているのか?

 

 

 

そもそも私達を悩ませる問題の原因は、私達が他者の求めているものを侮って対応していることにあります。

 

私達が普段、「苦手だ」と思っているあの人の行動は、むしろ理に適っているもの。

「あの人は何考えているか分からない。苦手だわ~」と言っている人に限って、人の習性を軽くみています。
人の習性を知っていけばいくほど、嫌いなあの人のことが特別厄介だとは思わなくなるはず

 

要は簡単に言えば、下手なゴルファーに限って、ミスを環境や道具のせいにすると同じこと。

人間関係もそれと同じで、他者が何を求めているか見極めて、相手の願望を満たしてあげれば良い人間関係が築けるということです。

確かに周囲は意地っ張りで頑固な人だらけ。
だけどそう見えてしまうのは、もしかしたらあなたが人間の習性を理解できていないだけなのかもしれません。

 

 

重要ポイント

人の習性は、”知っておくだけ”でいいのです。これだけで結構違ってきます。

知らないものに対処するのって、無理ですし自信ももてません。

だからほとんどの人は、人間関係で悩むのです。

 

 

例えば、

臆病な人は他人とうまくやっていこうとする。
それは、相手の言いなりになること

横暴な人は他人とうまくやっていこうとする。
それは、いつも相手を脅して言いなりにさせること

 

どちらも実は、他人とうまくやっていく方法を実行できています。
私達はもう正直他人とうまくやっていく方法は学ぶ必要などありません。
私達はどんな性格であっても、理に適った他人との付き合い方は既にできている!

 

誰しもが、「こういう人に困ったら、こうすればいい」というアドバイスを受けています。しかし、それがうまくいったことなんてあまりないはずです。

あなたがこれまで出会ってきた人は皆違います。
ゆえに、1人1人に合った小手先のテクニックを知って実践しても仕方ない。

結局それは、「その人」だけに合ったやり方に過ぎません。

だから人の習性を学んでいくのです。

 

 

人間関係の基本

 

 

では、人間関係で必要な「基本」とは何なのかと言えば、それは相手の自尊心を傷つける行為は絶対にしないことです。

私達人間は、特に自尊心に関してはとてもデリケートです。

 

人間関係での注意点

人は「自尊心を大切にしてもらえた」と感じると、感情に流されることなく冷静に振舞ってくれるもの。
しかし、「自尊心を傷つけられた」と感じると、すぐ感情的になります。

更に全ての人々は、「自分自身を大切にして欲しい」と思っています。
もしそれを傷つけてくるのならば、その人をすぐに「敵」とみなすのです。

 

 

例えばこんな事件があったそうです。

 

事件①

気を振り絞って好きな異性に話しかけたのに、冷たくあしらわれたことに激怒し、その異性を殺害してしまった。

 

事件②

1人の少年がコンビニ強盗を働いた。
その動機は、「何もできない弱虫だ」と友達にからかわれたので、自分の実力を見せ付けたかったから。

 

 

 

2つの事件から私達が学べること、それは・・・
「自尊心を傷つけられた人間は、それを守る為に過激な行為に及んでしまう」
ということです。

相手の人間としての尊厳を踏みにじってばかりいると、いずれ嫌な目に合わされます。

 

 

人間関係の原理を学ぼう

 

 

今回一番重要なこと、即ち人間関係の原理を4つ紹介します。

これらは、全ての人々に共通する人間関係の「基本」になります。

必ず覚えておきましょう!!

 

人と関わっていく上での『基本』

  • 全ての人々は少しばかり違いはあれど、自己中心的である。
  • 全ての人々が一番関心をもっているのは、自分自身。
  • 人生において、重要なのは自分自身。
  • 全ての人々は「他者から認められたい」と思っている。

 

 

好きなあの人も嫌いなあの人も、みんな「自尊心を満たして欲しい」と強く願っています。
その願望が満たされて初めて、人々は自分自身のことを一度忘れます。
忘れることにより、他者に目を向けるようになるのです。

 

ポイント

人々はみんな「自尊心を満たして欲しい」と思っています。
つまり、いつも誰かを批判しているあの人は自尊心が低すぎることが分かります。

自分自身の事が嫌いな人は、他者に対して友好的にしようとはしません。

なので特定の人との人間関係を良くしたいのであれば、
まずは相手に自分自身のことを好きになってもらわないと意味がありません。

 

 

 

例え相手が成功をおさめているからといって、
「少しくらい嫌味や皮肉を言っても大丈夫だろう」
「友達は何も言わない人だから、少しくらい待たせてもいいだろう」
などと考えてはいけないということですね。

 

もう一度言いますが、誰だって「自分の重要性を認めて欲しい」、「自分の価値を認めて欲しい」と思っています。

 

例1

あなたが友人との待ち合わせで5分遅刻してしまったとします。

あなたにとっては「たったの5分」
しかし、相手にとっては「されど5分」です。

問題なのは、5分という時間ではありません。
あなたが友人に伝えているのは、「この面会にあまり価値は無いと思っている」というメッセージです。

 

例2

夫婦の離婚の原因を挙げれば、
「夫は綺麗な女性を目で追っている」
「夫は友達の前では妻の私をからかっている」
「妻は夫である私のご飯をテーブルに置かない」
「妻は夫である私より、犬の方を大切にする」

などがあります。どれもほんの些細な出来事です。

 

 

2つの事例全てに共通しているのは、
「私はあなたを重要な存在だとは思っていませんので」というメッセージを送っていることです。

些細な出来事がきっかけで、夫婦の関係にしろ職場の関係にしろ・・・。
破綻してしまう原因は本当単純なんですね。

 

私達が肝に銘じておくべきなのは、相手を軽んじるような言動が積もり積もると、とんでもない悲劇を招くということです。
即ち「小さな火花がきっかけで大爆発が起きる」ですね。

 

 

相手の重要性を認め、相手に自分のことを好きになってもらうには?

この場合、3つのルールを守る必要があります。

 

誠実な気持ちを持つ

関係がうまくいっていない相手が居るということは、あなたはその人の事を心の中で「つまらない存在だ」とみなしているということです。
もしも誠実にできないのなら、その人の事は諦めましょう。

 

②まずは相手に注目してみる。

実際私達は、身の回りで起きていることを自分にとって重要な部分しか見れておりません。
その理由は、自分にとって必要なものだけを選んで注目しているからです。
関係の無い話は興味がないから聞き流すし、あの人の言うことはつまらないから聞き流す。

なので、
もしもあなたが相手に自分の行動を改めて欲しいと思うのなら、その人に注目してあげるだけでも効果的です。

子供にいたずらを止めて欲しいと思うのなら、子供にしっかり注目してあげるといい。
例えば食事の際に野菜を残すのは、もっと注目して欲しいから。
勉強をしないのは、子供の努力に気付いてあげれていないから。

夫婦だって同じです。
例えば、新しい髪形にしてもパートナーがそれに気付いてくれないのなら、誰だって傷つきます。
すると、「髪に気づいてくれないのは、普段から自分に注目していないからだ」と考えるようになっていくのです。

これこそが、「自分を重要な存在だと思ってくれていない」という証でしょう。

一人一人の重要感を満たすには、少しずつ注目してあげるだけでも十分なのです。

 

③決して威張らない

人々は、「自分の重要性を満たして欲しい」、「誰かに重要な存在だと認めて欲しい」と思っている。
それはあなたも同じです。

なので、人はどうしても誰かと関わるとき、自分の重要性をどうにかして相手に印象づけようと必死になることがあります。

あの人が自分のことを意識していようがいまいがどうでもいい。
とにかく、私達は良い印象を与えたいのです。

それがいきすぎてしまうと、自分を良く見せる為の言動をしてしまうようになる。
これが良く、相手を軽んじてしまっていることが多い

例えばよくあるのが、
自分の方が上だと分からせるために、相手の間違いを指摘すること。
多くの場合、
人の間違いを指摘するときというのは、問題を解決したいからではありません。
相手を批判して、「自分の方が重要だ」ということを分からせたいのです。

もちろん相手の間違いが自分の生死に関わるのならば、それはきちんと指摘しなければなりません。
しかし、例えば相手が「ラピュタは本当にあるんや!」と主張しても、あなたが天空を知り尽くしているような人でない限り、それが本当でもウソでもどうでもいいでしょう。

誰かの間違いを指摘しても自分には何の得もありません。
相手はただ、自分の主張を信じたいだけだし、ただ自身の自尊心を満たしたいだけ。
故に、あなたがどうこう言っても仕方ない。

 

 

人間関係の関わり方のまとめ

  • とにかく自分と相手の自尊心を大切にしていきましょう
  • 相手の間違いを指摘すると、自尊心が低下してしまうので、全否定はせずに部分否定をしてあげましょう。
  • 相手を軽んじて偉そうにしている人は、とにかく自身の重要性を知って欲しいからです