多くの方は沢山のアイデア、即ち私達に必要な情報をもっているのですが、その相手への伝え方が宜しくない人が数多く居ます。
特に初対面の人にはどういう話題から入ればいいのか考えてしまうので、"結局何も話せずに口を閉ざしたまま"ということもよくあるはずです。
どういう話からすればいいのか分からないときによく浮かんでくるのは
「今日もいい天気ですよね」
「今日は暑いですね~」
といったありきたりな言葉。
かといって、これをそのままの内容で相手に話しかけると、「何か気遣われてる・・・?」などと思われそう。
正直なところ、私達はこれをかなり恐れています。
しかし、こう思ってしまうのも当たり前。
多くの人が会話が苦手な理由は、
どうでもいい当たり前な話や、相手に対して失礼な話、その場にふさわしくない話をするのを恐れているから。
ポイント!
私達は決して、会話が苦手なのではありません。
「完璧に話をしなければ・・・」などと難しく考えすぎているのです。
最初はつまらない無意味な話題なのは当たり前。
特に相手の機嫌が分からない時や、初対面であるのなら尚更のはずです。
ありきたりな会話から打ち解け合い、お互いがリラックスして徐々にテンションが上がり始めた時に、自分しか持っていない独創的な話ができますよね。
これを意識しよう
やはり、他愛のない雑談から全ては始まる。
これをしっかり意識しておけば、誰とでも自然に会話を進められるようになるはずです。
そして、「あれ?自分ってこんなに面白い話できるんだ。話すこと好きなんだ」ということに気付き、驚くに違いありません。
雑談の重要性を再認識しよう
そもそも私達は、第一印象で全てを決めてしまいがちです。
初対面での印象が、
「何かありきたりだったな」「ちょっと最初暗かったな」
だと、相手に対してどうしてもそのイメージが根付いてしまう。
初対面でいきなり「コイツつまんな!」などと判断するような相手とは、打ち解けるのにかなり時間がかかってしまうかもしれません。
他をあたった方がいいのかも・・・。
「相手によく思われる為にどうすればいいのか?」
「この時間を有意義なものにする為にはどうしよう?」
などと考える暇があったら、周囲を軽く見渡し、その感想を述べたり簡単な質問をしたりすることを心掛けてみてください。
難しく考えすぎると、会話のきっかけはどんどん掴みにくくなります!
そして、話しかけることももちろん大事ですが、最も大切なのは相手に話をさせること。
「傾聴しましょう」ってよく聞きますよね。
自分の「こうして欲しい」という考えを受けいれてもらう為には、どうしても相手に話をさせることが必要不可欠なのです。
私達人間は自分のことや仕事のこと、家族のことなどに興味を抱いているもの。
その為、
「あなたの夢はなんですか?」、
「どんなお仕事をされているのですか?」、
「兄弟はいらっしゃるんですか?」
という質問はありきたりなものではあれど、自分に関心を抱かされるには非常に強力なものになります。
こんなことやってない?
よくやってしまいがちなのが、
まず自分が話して自身の素晴らしさを印象づけ、その後に相手に話させる方法。
しかし、それでは相手からは好意は引き出せません。
逆に、自分が話すよりも相手に話させたほうがあなたの評価は上がるはずです。
「思いやりのある人だ」と思い、好意を抱いてくれるに違いないでしょう。
でもそうなると、「え?じゃあいつ自分のことを話すの?」と疑問が浮かんできますよね?
だけど、その答えはシンプルです。
相手が自分について質問してきたとき、もしくは相手の発言を聞いていて、共通点を見つけたときです。
質問されるということは、相手は自分に興味をもってくれているということですから。
そして共通点を見つけたら、しっかりと「私もそうなんです」と賛同するようにしましょう。
賛同というのは、ものすごく重要です。
何故なら人々は、賛同してくれる人を好きになり、賛同してくれない人に反感を抱いてしまうから。
「賛同する」というのは、相手の自尊心を高めてくれるのです。
ただし、
「この人は自分を受けいれてくれるんや!」という人を見つけ出せた場合でも、愚痴や悩みを言う相手は絶対に間違えないようにしましょう。
私達人間は、
陰気な人が好きな人なんて居ないし、
暗い話を聞いて楽しむ人なんて居ないし、
悪い知らせを心待ちにする人なんて居ない。
つまり常に悲観的で愚痴が多い人は、どうしても敬遠されてしまうのです。
本当に悩んでいるのなら、心理カウンセラーや本当に親身に相談を聞いてくれる人に限定すべき。
誰かれ構わず自分の問題を打ち明けていると、多く人はうんざりしてそっぽを向いてしまうのです。
他にも、「自分を受けいれてもらいたい!」と思うのであれば、どうしても「からかいたい」「皮肉を言いたい」という衝動との闘いは避けられません。
よくあるのは、
「からかうのはその人のことを自分は知っているから。愛情表現の一種なんだ」という勘違い。
からかったり皮肉を言うのは、「自分の方が上だ」ということを分からせるのが目的。
「惨めな思いをさせてやる」という意図が隠されているものです。
当然これでは、相手の自尊心を傷つけてしまうだけ。
それでも私達は、からかわれても人前で嫌な顔を見せたりすることをすることはほとんどありません。
そんなことをしたら、「気の弱い人間だ」などと思われてしまうから。
私達は、特に自尊心に関してはとてもデリケートです。
それでもあなたが、
「少しくらいなら、からかってもあの人は許してくれるんや!」
というのであれば、それなりに覚悟してからかうようにしてください。
傾聴することで得られるものとは?
「あの人は私に何を求めているのかが分からない。ちゃんと言ってくれれば対処ができるのに・・・」
と、私達は悔しがることがよくありますよね。
しかし、その原因は至ってシンプル
問題となっているのは、相手の話を遮って自分の意見を言ってしまうことにあります。
実際ほとんどの方は、相手の要望を見極める能力を持っているものなのです。
それが中々難しいのは、
「自分は凄いんだぞ!物知りなんだぞ!」というワケ分からん変なプライドに邪魔されるせい。
ここが重要!
相手の言うことに耳を傾ければ、良いコミュニケーションが取れる。
耳を傾ければ、どんなに気難しい人でも知りたいことは教えてくれるはず。
人間は存分に話をすると、自分の本心を誤魔化すことを忘れます。
仮に一生懸命隠そうとしたとしても、うっかり本心を曝け出してしまうものなんです。
じっくり聞いてみると、相手は無意識に自分の本音をあらわにしてしまう
よく覚えておきましょう!!
さて、傾聴の素晴らしさについてもう少し。
まず私達は、自分が大好きで利己的です。
つまりみんな、自分の利益の為に動いているものです。
人間同士が衝突してしまう原因というのは、
片方、もしくは両者が相手のことをいい加減に扱い、自分のことばかり考えてしまっていることにあります。
ですので、
「あの人自己中心的で有り得ないわ。関わるのやめよう」などと言う人は、少し間違っています。
確かに思いやりのあり、自己中心的とは程遠いような方も中には存在しています。
注意する!
しかしどんな聖者であろうが、
自分の利益だけを追い求めるという人間の本能を捨て去ることは不可能です。
つまり大事なのは、本当に必要な時に自分のことから意識を逸らせるか?逸らせないかの違いです。
相手の話に耳を傾ける習慣を身につけられれば、誰でも簡単に自己中心的な性格を克服する事が可能なのです。
よく言われるのは、
「前から言おうと思ってたけど、君は自己中心的な所があるよね。自分で気付いてる?正直嫌われてるからやめた方がいいよ」
などという、人間の傾向から考えれば全く理に適っていないアドバイスです。
これはアドバイスとして間違っています。
このアドバイスの落とし穴は、相手の自尊心を傷つけている発言であるということ。
ですので、もしもあなたが「自分本位だよね」と周りから指摘されても凹む必要なんてないのです。
相手は人間の習性を知らないだけなので、気にしても仕方がないこと。
重要なポイント!
本当にあなたがやることは、
「お前が言うな」と心の中で叫んだ後、「さて。相手の話をじっくり聞いてみよう」と自分に言い聞かせるだけで構わないんです。
全ての人々は自尊心を大事にして欲しいと思っています。
この傾聴というものは、相手の自尊心を満たすのにうってつけのやり方なのです。
嫌いな人や好きな人を問わず、あなたが相手から最高の評価を与えられたいのならば、相手の話に耳を傾けるしかありません。
話に耳を傾けるということは、辛抱強く話を聞くということです。
即ちそれは、「あなたの話は聞く価値がある」という意思表示になります。
私達というのは、
「自分の発言はみんなに聞いてもらう価値があるんや!」と割と本気で思っているのです。
例えば、こんなセリフを聞いたことはないでしょうか?
・私の夫は無視をします。
「テレビを見ている夫にお風呂掃除を頼んでも、無言で軽く頷くだけでテレビを見続けるんです。」
→結婚カウンセラーは何度もこのセリフを聞いている・・・
・私の上司は話を聞いてくれません。
「私が抱えている問題について相談しようとしても、すぐに話を遮ってどこかへ行ってしまうんです。」
→全国職業相談センターの担当者は何度もこのセリフを聞いている・・・
・僕の親は何も分かろうとしてくれません。
「僕の気持ちを伝えようとしても、僕のことをいつまでも子供扱いするので、重要な問題だとは思ってくれないんです。」
→少年鑑別所の人は何度もこのセリフを聞いている・・・
つまり、人間関係のトラブルの大きな原因は、相手の話を聞こうとしないことにあると言えるのです。
確かに相手の意見が気に入らない場合は、喧嘩腰で反論したくなってしまいます。
しかし、ストレートに反論すると相手も反論してきます。
こういう場合は、「なるほど、それはあなたのおっしゃる通りです!」とか「今○○さんがおっしゃったように」などを前置きにしておくと、反論されずに自分の考えを述べやすくなるので、覚えておくといいかもしれません。
とはいえ、
「えっと、とりあえず相手の話を聞いたらいいってことでしょ? はいはい知ってます。」
という面倒臭がりな方も居られるでしょう。しかし、以下の原則だけは覚えて帰ってください。
絶対に覚えておきたい!
人とうまく関わりたいなら、相手の発言にじっくり耳を傾け、相手が一体何を求めているのかよく知る必要があること
このアドバイスは実に単純。故に甘く見られやすい。
スマホの待ちうけでもいいし、紙に大きく書いて部屋の壁に貼るだけでも構いません。
とにかく大事にしてください。
「それも面倒なんだよね~」という方は、
「あの人の考えていること分からないから嫌いだわ~」とか口にしてはいけないのですよ。
本記事のまとめ
- 「何話したらいいのか分からない・・・」と思ったときは、難しく考えてしまっている証拠です。『他愛のない雑談』の重要性を再認識しましょう!
- 人間関係で何かしらの問題が発生したときは、「相手の話をちゃんと聞いていたか?」と問いかけるようにしましょう
- 「人間関係を良くしたい」と心から望むのであれば、まずは相手の話に耳を傾けてみてはいかがでしょう?