もくじ
相手に対する印象を歪ませる10個のパターン
本記事からは、『相手に対する印象』について学んでいきましょう。
特に第一印象が重要
前記事では、しつこく第一印象の重要性について語りました。
本記事では、第一印象というよりも、相手の印象について焦点をあてていきます。
相手に対する印象が歪めば、人間関係では様々な問題が発生します。
①「他の人も自分と同じ考えを持ってくれている」
自分自身の考えを過大評価しすぎている人ほど、こういう考え方になりやすいです。
自分の力だけで考え出したアイデアが誰かに受けいれられると、「やったぜ!」と興奮しますよね。
すると、「他の人も関心を持つに違いないぜ」などと思い込んでしまいがち。
そんな意見を相手が受けいれなかったらどうなるでしょう?
「コイツは変なヤツだ」などと決め付けるんですよね。
それ以降はその人のことを、「合わない」などと思ったりします。
「あの人って変だよね」と決め付けて否定的になるのは構いません。
しかし必要なときに、
「もしかしたら自分の考えが間違っているのでは?」と、自分に対して否定的になることはできるのでしょうか?
とはいえ、笑わない人は笑わないよね。
・・・こう考えるクセってすごく大事。
②無意識に感情で相手を決めつける
少し考えてみてください。
とある誰かを目視にて認知したあなたは、その相手と世間話をしました。
さて、
相手のプラスの面とマイナスの面を見つけてください。
・・・は?ですよね。
わたしもみなさんも、1日に色々な人と会ったり会話をするでしょう。
そのたびに、相手のプラスの面とマイナスの面を導きながら相手と接しますか?
とんでもない。
脳みそがパンクしちゃいますよね。
注意!
会う人会う人に対し、"本来の姿"を見ようとするのは骨が折れる。
そうならないために手っ取り早いのが、
自分が相手に抱いた感情を判断材料として、相手を決めつけること。
「とっさに湧き起こった感情で、好き嫌いを決めている」だなんてとんでもないですよね。
要するに、
相手の第一印象が好意的だった場合は、
「リスクは少ない」「いい人だ」などと勝手に確信してしまうワケです。
そもそも感情って不思議なもので、
例えば、笑顔がステキな人を見ると、「この人は信用できる」などと感じますよね。
そんな、ほんの些細な出来事で左右されてしまうのです。
第一印象で相手を判断するのは、その時の自身の感情と協議してからということね。
となると、その時に自分の機嫌が悪かったりしたら最悪だよね。
いずれにせよ、反射的に行われた判断は、あとでじっくり疑ってかかるべきだと分かります。
③妬んでいる
感情において、最も愚かな感情は妬みだとされています。
何故なら、
妬みによるメリットは存在しないし、むしろ苦痛を覚えるきっかけになるからです。
そういわれると、「そんなの当たり前やん!」と思いますよね。
にもかかわらず、
『妬む』という道を選ぼうとしてしまう人がいるのは一体なぜなのでしょう?
妬みとやきもちは別物
ちなみに、
妬みは2人の人間が居ないと成立しない。
一方でやきもちは、3人の人間がいないと成立しない。
一度妬みを感じてしまうと、
その人に手を貸そうとはしないだろうし、相手の邪魔をしたりするかもしれません。
そしてその人が事故に遭ってでもしたら、密かに歓声を上げるでしょう。
たとえば、「自分の同級生が人生成功してて腹が立つ」などだね。
そんな悪影響しかない妬みに振り回されないためには、他人との比較をやめる必要があります。
他人との比較をやめるのはとても難しいですが、なるべくそれを減らすことなら可能です。
どんなに小さなことでも構いません。
自分の得意なことや、好きなことを1つ見つけるしかない。
「いやいや、そういうのは簡単に見つからないだろ!」と思われるかもしれません。
ならせめて、
「目標にしている人間以外の誰かを妬むのは時間とエネルギーの無駄である」
ということだけは忘れないようにしてください。
ポイント
「イケメン・もしくは美女になって、モテモテになりたい。」
そんな考えならば、自分よりもイケメン・美女な人を妬むのはまだ理解ができます。
しかしそうでなければ、そんな馬鹿げた行動をするのはやめましょう。
自分より面白い職場の人や友人、もしくは心理学に詳しい人達になるのかなぁ?
④相手に対する答えをすぐに見つけ出そうとする
相手を観察して、「あの人は○○だから、○○なんだ」。
そう発言したときは、早急にその考えを疑ってください。
そもそも、
「相手がどんな人か?」という問いに対する答えは、とても複雑です。
そのため、しっかり時間をかけて答えを見つけ出していく必要があるのです。
考えてもみてください。
あなたが誰かから質問されたとき、
即答したり、何も考えずに本心で答えてしまっていませんか?
Aさんのことをほとんど知らないのに、
「Aさんって○○だよね?」と聞かれたとき、無理に答えてしまう。
政治に何の興味もないのに、
「政治の○○についてどう思う?」と聞かれると、かっこつけて何とか答えようとする。
など。
複雑すぎる質問に対して即答していると、面倒ごとに巻き込まれやすくなります。
複雑だったり、興味もないような質問をされたときは、「分かりません」を心がけましょう。
何でもかんでも知ろうとしたり、
相手の質問に答えられるように、色々な意見をしっかり持とうするのはストレスです。
だってその考えって、第一印象をもとに後づけされているものだからね。
たとえば初対面で、「あの人は性格が悪いに違いない」などと判断したら?
その裏づけとなる理由やエピソードに敏感に反応するよね?
⑤「身近にあるから、知っている」
「あなたの親友、職場の人、家族はどのような人ですか?」と聞かれたとしましょう。
あなたならどのように答えるでしょうか?
親友も職場の人も家族も、身近にいる人達です。
なので、「知っていることは多い」などと思いがちですよね。
・・・残念ながらそれは勘違いです。
「○○さんのことで何か知らない?」と聞かれても、
「他人のことなんて分からねぇよ!」なんですよね。
「他人とは複雑な存在で、分からない」
これが本音。
しかし、質問された以上は何か答えなきゃいけませんよね。
そこで辿り着く考え方が、周りの意見を参考にするなのです。
周りの意見を参考にするのは確かに大事。
だけど、複雑で気軽に語れないような(特に人間関係)に関しては、もっと慎重に考えるべきではないでしょうか?
他人の意見をまるまる言葉にしただけなのに、「これは自分の意見だ」などとは思わないようにしましょう。
ポイント
例えば、
周りの意見が「あの人は仕事ができない」ならば、「仕事ができない」というワードを自分は使わない。
いざその人を観察すると、「なるほど、書類整理が苦手なんだな」などと色々と見えてくるかもしれない。
そしたら、それを改善するアイデアを相手に伝えてあげればいいだけですしね。
少しでも相手の話を支持してしまうと、もう後戻りができません。
「え?お前だってアイツのこと嫌いなんだろ?」などと言われたらどうしようもないですよ。
⑥相手の立場になって考えようとする
「相手の立場になって考えられれば、人間関係はうまくいく」
よく聞くフレーズではありますが、これを実行するのってめっちゃ難しくないですか?
冷静に考えてみてください。
状況関係なく、あなたが相手の立場になれるような天才なら問題はないですが・・・。
しかしあなたは、身の回りのほとんどの人に興味なんかありませんよね?
「相手の立場で考えなければ」と思うのって、相手との関係がうまくいかず、負の感情を抱いているときですよね。
そんな、対立している相手に興味を持ち、相手の立場を思いやるのって無理じゃないですか?
相手に対する怒りに支配されて、思いやりどころじゃないでしょう。
そんな状態で考えても答えはでません。
ですので、
実際に相手の立場を"体験"してみるが正解です。
考えてもダメな理由
子育てに苦戦するパートナーを見て、「自分ならもっとうまくやれる」
おいしくない料理を食べて、「自分でつくった方がまだマシ」
つまらないyoutubeをみて、「自分の方がいい編集ができる」
などと考えたことはありませんか?
そんなときは、実際に自分で同じことをやってみてください。
・・・できないよね?
できないということは、
そもそもあなたには相手の立場で考える能力が無く、どこか他人事かのように考えているだけです。
「相手の立場で考える」という考え方はいいんだけど、それだけじゃまだ足りない。
では、「相手の立場を体験する」とはどういうことか?
ほとんどそのままの意味です。
役割を交換してみてください。
パートナーがやっていることを全て引き受けて、
職場の人の仕事をやってみて、
あなたが店長なら、今度はお客さんとして。
相手のことが知りたかったら、体験してみたらいいんです。
効率よく相互理解が行えて、相手に抱いている負のイメージが抜けていくはずです。
そんなせっかちな人は、本屋に行って小説を読んでみては?
主人公が体験していく物語を一緒に経験してみると、共感能力が鍛えられるでしょう。
それもやりたくないなら、相手から嫌われても文句言うなよ~
⑦相手に期待しすぎ
相手に期待する行為は、人間関係はもちろん、自身の幸福度に影響を与えてきます。
いつも何かに期待していたり、無駄に自信が高いような人は、幸福感は上がらずに低いまま。
いろいろな『期待』
(本を読めばちょっとは賢くなるはずだ)
(喉の渇きは、水を飲めば解消するはずだ)
(車を運転すれば、行きたいお店へ行けるはずだ)
などなど。
これらは生活における決まりごとのようなもので、完全に頭の中に刷り込まれてますよね。
こう言われても、「脳が期待しているぜ!」などと自覚できる人は変態です。
「断られても平気だし」とかっこつけても、いざ実際に断られたら落ち込むでしょ?
極端な例だけど、これは期待していたことになるね。
自分の期待が果たせなかったら、仮にそれが無意識だったとしても落ち込んでしまう。
その理由はとても単純です
それは期待しているんじゃなくて、決定事項だと思っているから。
こういう人は、すぐ不機嫌になったりします。
かなり重要!
落ち込んだり怒ったりする人は、期待の意味を理解していません。
よく間違えやすいのは、「期待」「願望」「必然」の意味。
期待
「これができたらいいな」と思うこと
願望
「これがやりたい!」と思うこと
必然
「絶対やらなくちゃ!」と思うこと。
「オレの期待を裏切った!」とイライラしてしまうことが多い人は、物事に対する必然事項が多すぎるんです。
期待の意味を理解できていない、あるいは期待という感情を甘く見ている
残念な考え方をしていることになります。
⑧知ったかぶり
知識を大きく分けると、『本物の知識』と『知ったかぶりの知識』の2つになります。
本物の知識は何も問題はないですが、知ったかぶりの知識を堂々と語ってくる人は厄介ですね。
少ない情報を短時間でまとめ上げ、バカみたいに語ってきます。
知ったかぶりは、普段から自分の向き不向きを意識できていないと起こります。
「自身の能力を伸ばすため、色々なことに挑戦していく」
一見この考え方は、何も問題がないように見えます。
しかしそれは、自身でしっかりと管理できたらの話。
何も考えずに闇雲に当たっていると、知ったかぶりをするようになります。
知ったかぶりの知識なのか?そうではないか?は、見極めるのは大変難しいです。
本当に知的な人は、知っていることと知らないことの判別がちゃんとできています。
知ったかぶりを見破れ
「○○さんってどうしようもないよね」みたいな人は、知ったかぶりしている疑いがあります。
一度その人に、「○○さんってどういう人なの?」と、質問を変えながら尋ねてみてください。
全ての質問に答えが返ってきたら、残念ですがその相手は頭が悪いようです。
ただ話術が上手いだけで、○○さんのことを何も知らない
魅力的な言葉だが、中身が無い。
型にはまったようなことしか言わない・・・。
それは、相手を理解していると言えるの?
自分の得意分野が分かっていない、何を分かっているかが分からない。
つまり知ったかぶりをするのは、「分からない」を日頃から口にしていない人なのかもしれない。
「分からない」と言ってくれる友人が欲しいね。
⑨「状況」ではなく、「相手」に焦点がいきすぎ
誰かに会ったとき、
「この人が一体今どういう状況で、どういう影響を受けているのだろう!?」
そう、状況を考えられる人が、果たしてどれくらいいるでしょうか?
誰かと衝突が起きたときだってそうですよね。
「コイツ嫌い!」と、相手自身にばかり関心を向けているはずです。
会社の人とすれ違ったとき、あなたは何を考えるでしょうか?
「この人は確か○○だ」
「この人は自分とは合わない」
「今日も可愛いなぁ~、かっこいいなぁ~」
このような見方が多いと、人間関係で問題が発生してしまう。
相手の顔をずーっと眺めていても、相手のことは理解できません。
人ではなく、状況を見るクセを身につけたいものです。
⑩ハロー効果
ハロー効果というのは、1つの視点だけで全体像を勝手に推測しようとすることを言います。
これに振り回されている人が、あなたの身近に必ずいるはずです!
仕事に支障がないならOKと思うタイプです。
だけど上司からは、「片づけができないから仕事ができないんだよ」と言われていますww
ウケる。
要するに、ハロー効果って気付かないうちに発動しているものなんですよね。
飛びぬけて目立つような相手の特徴を見てしまうと、その情報のせいでまともな考え方をしなくなります。
これにより、人や物を手早く不正確に評価しているのです。
ポイント
- 「イケメンや美女は知的で友人が多い」
- 「都会に住む人は冷たい」
- 「タバコを吸う人はすぐにイライラする」
そうなると、
たった1つの情報で相手を決めつけたりして、
先入観や偏見に振り回されていくだけです。
先入観・偏見を減らすには?
「結果」にばかり焦点を当てて誰かを認識・評価しないこと。
大切なのは、相手が置かれている『状況』です。
例えば、相手の行動が気に入らないときは、
「何故あの人はあんなことをしたのか?」と自分の頭で考えるようにしましょう。
相手の色々な一面を知ると、ひどく幻滅するかもしれません。
だけど、自分が今まで都合よく見てみぬフリをしていただけで、相手はいつも通りであることが多いんですよね。
下手に関わると、考えることをしなくなったり、頭が悪くなったりします。
その結果、偏見が多くなって人間関係が悪くなることに繋がる。
まとめ
わたしが重要視するべきだと考えるのは2つです。
一つ目は、これから自分の身に降りかかってくる物事の区別。
自分の問題にしろ、相手の問題にしろ。
物事は、3つのうちのどれかに該当するはずです。
①「あなたならできるはずだ」「これならうまくいく!」と、期待しているのか、
②「別にやらなくてもいいけど、やってくれたらわたしは嬉しい」「やってみたい!」と望んでいるのか、
③「絶対やれよ?」「これができないと、イライラする」と、必ずやるべきことなのか
あなたが上司なら、部下に仕事を与えるときに。
あなたがパートナーに何らかのお願いをするときに・・・。
人間関係でストレスを抱えている人は、時間をかけてでも分類する必要があると思うのです。
2つ目は、どんな質問にも答えようとすること。
これが何故ダメなのかというと、「答えられた自分は知的なんだ」と勘違いしてしまうところ。
その答えはどこか変な所から拾ってきたものなのがほとんどなんですよね。
バカだと思われたくないあまり、自分の意見を持とうとしなくなるのは辛いお話です。
「あれ?答えられねぇな」
と、知らないことに気付ければ気付くほど、「もっと理解しよう」と思うもの。
質問されたら、つい答えを出して相手に伝えようとします。
そんな無意識でバカな行動を防ぐには、以下の4つの点に注意してください。
重要なのは、自分の頭で考えること!
①興味のないことには答えない
②答えられない質問には、「分かりません」
③複雑な質問は一旦保留にする
④「常に何か意見を言わなくてはいけない」を捨てる
わたしで例えてみましょう。
わたしは心理学とお笑いに興味がある人間です。
だからといって、心理学の専門用語はほぼ分かりません。
また他人から、「天然だよね」などとよく言われます。
しかし、心理学とお笑い好きなわたしにとっては、全く動揺するような指摘ではないのです。
ものすごく早い話・・・
「オレってバカなんだから、分からないことは分からないって言うべきだよね」
うん。これに尽きる。